西川貴教さんが人気劇作家役で出演。『サムシング・ロッテン！』開幕！

2018年3月に、シングル「Bright Burning Shout」で西川貴教名義での活動をスタート。11月には2ndシングル「His/Story / Roll The Dice」をリリースした。

――本番でどうなっているか楽しみです。楽しみといえば、本作品には『コーラスライン』『アニー』『レ・ミゼラブル』といった数々の名作ミュージカルを彷彿させるシーンや、シェイクスピア作品の断片が随所に盛り込まれている点にも惹かれます。

「シェイクスピア劇の台詞の引用も本当にたくさんちりばめられています。ただ、それをそのまま和訳しても、その面白さを伝えるのは難しい。全2幕を笑いっぱなしで観てもらうためにも、今この戯曲をいい意味で日本のお客さん向けにローカライズしつつ和訳できるのは、やっぱり福田さんしかいないだろうなと思いますね」

――そこはもう、日本人が観る、日本人キャスト版ですしね。

「はい。ブロードウェイのオリジナルのシェイクスピアは、男性ホルモンがムンムン出ている感じだったんですけど、僕もせっかくやらせてもらう以上は、僕ならではのシェイクスピアにできたらいいなと思っています。ブロードウェイの『サムシング・ロッテン！』のシェイクスピアとは、また違った毒気を振りまけたらなと」

――そんな西川さんは、ご自身で音楽活動をなさる時と違って、作品の1パーツとして出演する舞台のどこに魅力を感じているのですか？

「お芝居に関しては、“習い事”に来ている感覚というんですかね。自分を磨く場所だと思っています。同じひとつの場所にずっといると、削れた分を自分で補ったり、吸収したりしながら前に進もうとしても、吸収できる幅が少なくなる気がするんですけれども、僕の場合はたまたま機会をいただいて、音楽以外のフィールドも知ることができた。そこで自分とは別の人生を追体験し、その人物の目を通して色々なものを見ることで、何かこう確実に自分に新たなインプットができるのを感じます。なので、お芝居でも自分を削り出し、表現してはいるんですけど、その何倍もいただいて帰る感覚があるんです」

――今回の『サムシング・ロッテン！』でも、たくさんインプットできそうですね。

「そう思います。色々な要素の一つひとつに福田さんのこだわりを感じますし、何せこのキャスティング。ホリプロ、アミューズ、宝塚、劇団☆新感線……。福田さんが熟考されただけあって、何かこう、日本の今の演劇界の縮図のような多彩な顔ぶれですよね(笑)。僕も負けずに、観てくださった皆さんに“これはもうシェイクスピア役は西川しかいないんじゃないか”と思ってもらえるように頑張ります」