どうして、あなたがロミオなの!? 三宅弘城さん×宮藤官九郎さんで描く、あのシェイクスピアの名作！

三宅さんが最高の執事を演じる人気舞台『鎌塚氏』シリーズは第5弾の予定もありそう!? 「執事は何歳になってもできる役。そういう意味でもありがたいです」

――そんな三宅さんにとって、舞台はどういう場所ですか？

「まあ、そこから始まってますからね。やめる気はないですし、どんな形であっても、恐らく続けてはいくだろうと思います。いまだに緊張して手が震えることもありますけど、それも普段の生活では味わえないもの。最近は、こういう緊張感を味わわせてもらってることがありがたいなと思ってます。ひとつ、心に決めているのは“本気でやる”ということ。言ってみたら演劇って、生で観てもらうグレードの高い“ごっこ遊び”じゃないですか。だからこそ、嘘の気持ちでやりたくない。どんな舞台も所詮噓なんだから、いつもその場所には本気でいたいと思ってます」

――現在、50歳。今後の展望を教えてください。

「何か新しいことをやる機会があったら、どんどん挑戦してみたいとは思ってます。どうにか衰えに抗って、できれば進化していきたいですね。そういえば前に、ある役者さんが、主役や二枚目をずっとやってきた人は、3番手の役をちょっとやっただけで“落ちたね”と言われたりする。でも我々は、だいたいいつも4番手か5番手くらいの役だから、出番が少なくても“落ちたね”なんて言われないし、いい役をやれば褒めてもらえるからいいんだよ、とおっしゃっていて。なるほどね。さすが先輩、いい言葉だなって、思ったんですよね」

――今回のロミオは、堂々主役じゃないですか。鎌塚氏という優秀な執事役で活躍する、三宅さん主演の舞台シリーズもありますし。

「そうなんです。そこが本当に感謝しているところで、鎌塚氏なんて、すでに第4弾までやらせてもらってますからね。本当にありがたいですよ。さらに今回は、まさかやると思ってなかった『ロミオとジュリエット』で、50歳にして神父役でもお父さん役でもなく、まさかのロミオをやるとは(笑)。人生面白いなって思いますよね」