母のタンス、娘のセンス

女優・一色采子の「母のタンス、娘のセンス」〜神無月 その2

2018.10.11

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地味きものをお洒落にまとめるシックな羽織り


一色采子のきもの連載父の作品を寄贈した二本松市の大山忠作美術館にて。

シックな羽織りのもうひと例がこちら。かなり地味な大島紬ですが、きものと帯をワントーンにまとめることに加え、芭蕉を描いた墨色の羽織りを重ねることで一層モダンな着こなしに。撮影では、バッグや草履までも黒系で統一してモードテイストに装いました。

一色采子のきもの連載作品に描かれた母と「nice to meet you!」。


父の作品「猫家族」によせて、母の大島紬の訪問着に黒猫の染め帯をコーディネート。誌面では羽織りを纏っているカットのみだったため、前帯にちらりと猫が見えているだけですが、お太鼓にもしなやかな黒猫が描かれているお気に入りの一本です。

一色采子のきもの連載
帯留めは、大昔に京都のかづら清老舗で母と色違いで求めた手鞠のデザイン。身につけると前帯に描かれた黒猫が、ちょうど鞠にじゃれついているようでユーモラス。実は太鼓の柄は最初は猫だけでしたが、ちょっと寂しげな印象だったため、帯留めの発想から刺繍で鞠を入れてもらいました。

一色采子のきもの連載

黒猫を抱いている母に倣って?!黒猫の帯を締めて。

一色采子のきもの連載

「猫家族」の絵の中で黒い服を着て黒猫を抱いているのが、私の母です。父曰く「顔の皺はサービスして少なめに描いた」そうです。我が家はこんな大きなケージが3台もあり、常時10匹前後の猫がいました。在りし日の我が家の懐かしい1コマです。母を含め、ここに描かれている猫たちはもうすでにおりませんが、今は新たな5匹の猫と2頭の愛犬と暮らしております(笑)。

 

一色采子/Saiko Isshiki

女優
日本画家の故・大山忠作氏の長女として東京都に生まれる。毎日をきもので暮らしたお母様のもとで、コーディネートや着こなしのセンスを磨き、現在はファッションのアイテムを取り入れながら独自のスタイルを楽しむ。趣味の日本舞踊や三味線、長唄では名取になるほど、古典芸能への造詣も深い。現在は、福島県にある二本松市大山忠作美術館の名誉館長や二本松市の観光大使も務める。
撮影/岡積千可 へアメイク・着付け/林さやか 構成・取材/樺澤貴子
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