以前より時間にゆとりができたことで、大好きな花を眺める時間も増えた。10年ほど前に今の自宅に引っ越したのを機に部屋に飾るようになった花々を、自身のブログにもよくアップしている。
「せっかく引っ越したので、ちょっと空間を変えたいなと思ったんです。20代の頃から飼っていた猫が亡くなってしまったので、部屋に何か生きたものがあったら……という思いもあって」
今では親しくしている花屋さんが数軒あるという稲垣さん。以前は白い花が多かったが、最近は色鮮やかな花を飾ることも増えてきたのだそう。
「カラフルなものを求め始めているのかもしれません。僕はもともと、プライベートではモノクロームの世界に生きていた人間。カラフルな世界で仕事をしている分、プライベートでは真逆を求めて自分をオフの状態にしたかったんでしょうね。自分の部屋に色は要らないと思っていたんです。でも年を重ねたことや人との出会いで、だんだんと変わってきた。自然にも特に興味はなかったのに、ゴルフを始めたこともあって、近頃はいいなあと思うんですよ（笑）。ブログは時間に余裕があるときしか書けませんが、部屋の花を写真に撮るのも、自分にとっては本当にいい時間なんです。毎日がお花見みたいな感じ（笑）。そうやって、今まで見過ごしていたものを味わえることが、僕にはいちいち面白い」
一方で、「まだまだ先はわからない。これからが本当に大切な時期」と、客観的な目線も忘れない。
「地にしっかり足をつけてやっていきたいです。俳優をベースに、いろいろな仕事を。もう40代とはいえ、医学の進歩を考えると、まだ人生の半分も生きてないかもしれないですからね。より面白い50代、60代にするためにも、ファンや読者の皆さんと一緒に、毎日を充実させていきたいなと思います」
稲垣 吾郎／Inagaki Goro
1973年、東京都出身。1991年に歌手デビュー。俳優、歌手、タレントとして幅広く活躍する。2017年に「新しい地図」プロジェクトを始動。出演映画『半世界』が2019年に公開予定。
『No.9 –不滅の旋律– 』11月11日～12月2日 TBS赤坂ACTシアター
Ｓ席1万2000円ほか
キョードー東京：0570（550）799
※7月28日より一般前売り券発売
演出／白井 晃 脚本／中島かずき（劇団☆新感線） 音楽監督／三宅 純
出演／稲垣吾郎、剛力彩芽、片桐 仁、村川絵梨、鈴木拡樹、奥貫 薫、羽場裕一、長谷川初範 ほか
12月7日～10日に大阪、22日～24日に横浜、2019年1月11日～14日に 福岡・久留米公演あり。
表示価格は税抜きです。
取材・構成・文／岡﨑 香 撮影／寺澤太郎 ヘア＆メイク／金田順子〈June〉 スタイリング／細見佳代 衣装協力／ディオール オム（クリスチャン ディオール）
「家庭画報」2018年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
