笑いは自分の柱の一つ。いとうせいこうさんが『ニューレッスン』に出演！

大倉さんと同じ「ナイロン100℃」の劇団員・小園茉奈さんの出演が決定。『ニューレッスン』のキャストは総勢5名となった。

――そんないとうさんの肩書は何なのでしょう？

「ものをつくっているから、“作家”だとずっと言ってます。それが劇作の場合もあれば、役者として空間をつくる場合もある。そもそも江戸時代の作家は、浮世絵を描いたり、批評をしていたり、音楽に詞をつけていたり……だいたいがマルチなんですよ。だから僕自身は、先祖返りというか、バック・トゥ・ザ・ルーツだと思ってやってます。そういえば、この間、わりとお化けが見えるタイプの人に、僕には誰が憑いてるの？って聞いたら、“たくさんいるんだけど、芸達者が揃っているから祓わなくていい”って言われたんですよ。ああ、だから俺はこうなのかと(笑)。それで面白いものができるんだったら、僕をどうにでも使ってほしいですね」

――今後の展望をどうお考えですか？

「以前は年頭に、今年はこういう感じのことをやろうというのがあったんだけど、この数年は、本当に何も考えてないですね。バラエティ番組では“野面(のづら)”と言ったりするんだけれど、何の打ち合わせもしないで出るというのが、やっぱりいちばん面白い。それがいいのか悪いのかはわからないけど、自分は今、そういうものに興味が向かっていて。この野面度をさらに上げていきつつ、調べないとどうしようもないことが出てきたら、そっちに夢中になって、人生の局面を変えていけたらと思ってます」

――実は飽きっぽい性格ですか？

「ものすごく飽きっぽいです。それもあって野面にしているところがある。でも、そうすると面白いもので、色々なオファーが来るんですよ。で、普段からアンテナを張って、面白いオファーを逃さないようにしていると、“この人、才能あると思うな”っていう人に会える。それが、この仕事をしていて感じる最高の醍醐味ですね。才能がある人を見つけた！と思うと本当に嬉しいし、才能を追いかけている時間はとても楽しい」

――今回の舞台も、いとうさんが好きな才能あるメンバーと一緒で楽しいのでは？

「楽しいですね。本当はそれを一歩下がったプロデューサー的な立場で見ていたっていいのに、あえて自分も出ちゃうところがまたおかしい(笑)。大倉くんがチラシにわざわざ“uselessplay”って書いてるんだけど、本当に役に立たないし、何にも残らない舞台です。笑いたい人、ナンセンスって何だろう？と思う方、ご興味ありましたら、どうぞいらしてください」