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がんになった医療者の治療選択と向き合い方。診療放射線技師 林 祐樹さん 第2回(前編)

2018.04.06

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骨軟部腫瘍の専門医の治療を受け、約10か月入院


林 祐樹さん(31歳)は、堺市立病院機構堺市立総合医療センターの診療放射線技師として、主に画像診断を担当しています。

林さんは14歳で左上腕骨、15歳で左大腿骨の骨肉腫の治療を受けました。最初の治療から17年が経ち、今では再発や転移の心配はなく、完治とみなされています。

林さんの場合、肩の痛みを感じて比較的早く近くの病院の整形外科を受診したこと、その医師からすぐに骨や筋肉の腫瘍(骨軟部腫瘍)の専門医を紹介され、診断がついたこと、また、腫瘍は約7センチと大きかったものの、リンパ節や肺などへの転移がなかったことが幸いでした。


林さんの主治医である生長会府中病院(大阪府和泉市)副院長・整形外科部長の家口 尚さんによると、骨肉腫は感染症などほかの病気と間違われやすく、画像診断でも区別がつきにくい、関節や骨の痛みや腫れを感じても接骨院などに行ってしまい、医師の診察を受ける機会を逸する、といった理由で治療が遅れる例があるそうです。

骨軟部腫瘍は患者数が少ないこともあって、治療する医師は全国でわずか300名ほどで、専門医制度もありません。そのため、小児の骨軟部腫瘍を専門にみられる医師がいて、かつ、さまざまな治療法やリハビリテーション、ケアを組み合わせる集学的治療が可能な病院で診断や治療を早めに受けられるかどうかが鍵を握ります。

日本整形外科学会では骨軟部腫瘍の診療に携わる病院の医師による「骨・軟部腫瘍診断治療相談コーナー」を設け、ホームページで紹介しています。

「日本整形外科学会」骨・軟部腫瘍診断治療相談コーナー
https://www.joa.or.jp/public/bone/index.html

また、小児がん拠点病院にあるがん相談支援センターに問い合わせると専門医を見つけやすくなります。

骨肉腫の治療はステージにもよりますが、抗がん剤と手術が主な治療法で、放射線療法も併用されることがあります。林さんもまず抗がん剤で腫瘍を小さくし、画像検査では見えない腫瘍細胞をたたいてから手術を受け、さらに抗がん剤で体内に残った腫瘍細胞をやっつけるという治療を受け、約10か月の入院の後、退院しました。
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