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ジュエリーお買い物学10 「価値あるジュエリー」って実際どんなもの?

2018.04.06

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ジュエリーの買取額が期待するより安くなる理由


さてもう一つの交換価値のあるジュエリーというのは、非常に難しいのです。

難しいとはいっても、交換価値のあるジュエリーは存在します。その条件や詳細については、次回の11回目で書きますが、一般的な宝石店に並んでいるジュエリーで、お客様が希望するような条件で交換できる、買い取ってもらえるジュエリーは99%ありません。

理由は簡単です。 一般的に、買取りを持ちかけるのは、売った業者か引取専門の業者でしょう。その場合、業者が買い取るとすれば、それをもう一度売る事ができる場合だけです。つまり、ジュエリーの原価か、それに近い価格で買い取るということです。



ジュエリーは消耗品?!


しかし、ご存じの通り、商品の売価には流通経費というものが含まれています。ジュエリーの場合は、流通経路が非常に長く、商品がお客様に届くまでに、実に多くの業者の手を経ています。小売店、そこに商品を預ける問屋、しかもこの問屋が一社だけではありません。

小売価格のかなりの部分を流通経費が占めています。それを全部差し引いてみますと、残った価格は非常に低くなります。おそらくそんな値段なら売りたくない、というのが普通です。

つまり、世の中にあるジュエリーのほとんどは、消耗品なのですよ。色々と使った後で、良い値段で売れるなどいうのは錯覚に過ぎません。 ジュエリーは、女性が買う衣服、バッグ、靴、下着と同様に消耗品なのです。

もちろん、衣服やバッグに比べれば耐久性がありますから、すり減ったり壊れたりはしないけれど、使った後に売れるものじゃないのです。

宝石店の中には、あたかも売れるような、あるいは値段が上がりますよなどと言って、商売をする人がいます。それはすべて嘘です。ですから、一般的に流通しているジュエリーは使って楽しむものであって、使わないなら買う必要はありません。つまり、交換価値は基本的にないものなのです。

次回は、そうは言っても交換価値のあるジュエリーとは、どんなものなのかを述べます。

ジュエリーお買い物学 第11回は5月第2週に配信予定です。お楽しみに。(これまでの連載#ジュエリーお買い物学はこちら

山口 遼/Ryo Yamaguchi

宝石・宝飾史研究家
大学卒業後ミキモトに入社。退社後はアンティーク・ジュエリーの研究と販売に従事。真珠および宝飾品史の専門家として、新聞や雑誌に数多く寄稿。ジュエリーに関する著書多数。
写真/すべてPIXTA
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