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2026年の開運祈願。富士山信仰の一つ、「登拝」とは

2025.12.16

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〔特集〕2026年開運祈願 ── 富士山から福来たる 「末広がり」の山容、日本一の高さが「繁栄」や「頂点」に通じることから、古くから“吉兆”とされてきた富士山。2026年の幕開けに際し、改めて日本の象徴であり、日本人の心の拠り所でもある霊峰富士の、霊験あらたかな力に触れることで、開運祈願をし、我が家に福を招きます。

特集「富士山から福来たる」の記事一覧はこちら>>>

富士山信仰
──登拝

信仰と芸術の対象として、多くの人に愛される富士山。飛行機からはそのダイナミックな姿を拝むことができる。 写真/よしみ〈ピクスタ〉

古くから信仰の対象として「神聖な力」を持つとされてきた富士山。神が宿る霊山であり、神そのものである神体山とされました。

平安の頃から、修験道の道者たちの修行の場とされましたが、16~17世紀に活躍した行者・長谷川角行(かくぎょう)の教えをもとに富士講が生まれ、角行の修行の場を巡る信仰形態が形成されました。


江戸時代の1733年、食行身禄(じきぎょうみろく)が登拝し、烏帽子岩で入定したことを契機に、江戸庶民の間で富士講の爆発的ブームが起こり、こぞって富士山に押しかけることになります。山頂の噴火口を一周する「お鉢廻り」、山腹を巡る「お中道廻り」なども整備されていきました。

富士山山頂の須走下山道の鳥居近くで、御来光を待つ登山者たち。現在でも頂上の火口の周りをぐるりと回る「お鉢廻り」は健在。 写真/アフロ

富士山を登拝するという行為そのものが信仰であり、悟りに至る修行「富士禅定」とされたのです。江戸八百八講ともいわれた富士講の人気ぶりは、富士を模した現存する信仰遺跡“富士塚”などにより、今もうかがい知ることができます。

(次回に続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

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