〔特集〕達人に習う魔法の仕込み術とレシピ クリスマスのおもてなしはオーブン料理を主役に クリスマスが近づき、集いの機会が増える季節。しっかり仕込んでおけば焼くだけ、温めるだけのオーブン料理は、ゲストとの語らいの時間をたっぷり取れるだけでなく、失敗知らず、しかも見映えもする家庭でのおもてなしにぴったりのメニューです。今回はイタリア料理から濱﨑龍一シェフ、フランス家庭料理からサルボ恭子さんに家庭で何度も作りたくなるオーブン料理を中心にしたおもてなしのメニューとその段取り術を教えていただきます。
前回の記事はこちら>>・
特集「クリスマスのオーブン料理」の記事一覧はこちら>>>
オーブン煮込みを囲んでフレンチシックなクリスマス
──サルボ恭子さん(フランス料理研究家)
Menu
★アペリティフ(ディップ2種とパン、野菜ラディッシュとバター好みのフルーツ)
★パテ・ド・カンパーニュ
★帆立貝といちごのカルパッチョ
★白いんげん豆と鶏肉のオーブン煮
(すべてのレシピは12/9公開の記事でご紹介。)
プレート/アスティエ・ド・ヴィラット、UTUWA
帆立貝といちごのカルパッチョ(上写真:右)帆立貝柱は刺し身用を利用。いちごと合わせ、ハーブとともにクリスマスカラーに仕立てて。セロリを細かく刻むことがポイント。
白いんげん豆と鶏肉のオーブン煮(上写真:左)煮込み料理もオーブンで作れば、簡単で気楽。ほろほろと骨からはずれるほどやわらかな鶏、肉のうまみを吸った白いんげん豆で味わい深く。
パテ・ド・カンパーニュハンバーグのたねをそのまま焼いたような家庭の味。潜ませたレーズンとくるみがうまみと食感をアップ。前日に作りおけるのもいい。
グラス/アスティエ・ド・ヴィラット オリーブミニトピアリー/田園調布Kagosai
アペリティフのためのディップ2種軽いおつまみに最適なディップは、前日に作っておけるので重宝する。ラデッシュ&バターや好みのフルーツも添えて。パンは半分に切っておき、残りはゲストにお任せ。パンを切ったり、飲み物を注ぎ合うことで初対面どうしのゲストが親しくなるきっかけに。
シンプルな工程のパテもオーブンで
フランス人のご主人との暮らしで、親族や友人との集まりを気軽に楽しんでいるサルボ恭子さん。
「フランス人はアペリティフが大好き。夕方早めに三々五々集まり、ちょっとしたおつまみと飲み物で何時間もおしゃべりします。我が家では専用のスペースを用意し、お好きなようにどうぞというスタイルに」。
おもてなし料理にはオーブンが大活躍。「オーブンで煮込めば、水分の調整など鍋の中のチェックをせずにすみ、その間にほかの料理に集中できます」。
今回は、複雑な工程のないサルボ流パテ・ド・カンパーニュと、白いんげん豆と鶏肉の煮込みをオーブンで。
「パテ・ド・カンパーニュは前日に作って味を落ち着かせ、当日は煮込みだけオーブンで。バタバタせず余裕を持って準備ができますよ」
準備のスケジュール
前日・「ディップ2種」を作って冷蔵庫へ。
・「パテ・ド・カンパーニュ」を焼き、冷蔵庫へ。
・「白いんげん豆と鶏肉のオーブン煮」鶏肉に塩とタイムをまぶし、冷蔵庫へ。
当日「白いんげん豆と鶏肉のオーブン煮」の鶏肉をオーブンで下焼きをする。
↓
ディップに添える野菜などの下準備をする。
↓
アペリティフの用意をする。
↓
ゲストがアペリティフを楽しんでいる間に、「パテ・ド・カンパーニュ」と「帆立貝といちごのカルパッチョ」を仕上げる。
↓
「白いんげん豆と鶏肉のオーブン煮」をオーブンへ。
サルボ恭子さん料理家。料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリのグランメゾンで研鑽を積み帰国。洗練された家庭料理とその素材の組み合わせのセンスに定評あり。料理教室を中心に雑誌・テレビなどで活躍。著書多数。素敵な食と暮らしを愉しみ学ぶ会「LES TROiS(レトォア)」主宰。
Instagram/Facebook:@kyokosalbot
(次回へ続く。
この特集の一覧>>)