〔特集〕達人に習う魔法の仕込み術とレシピ クリスマスのおもてなしはオーブン料理を主役に クリスマスが近づき、集いの機会が増える季節。しっかり仕込んでおけば焼くだけ、温めるだけのオーブン料理は、ゲストとの語らいの時間をたっぷり取れるだけでなく、失敗知らず、しかも見映えもする家庭でのおもてなしにぴったりのメニューです。今回はイタリア料理から濱﨑龍一シェフ、フランス家庭料理からサルボ恭子さんに家庭で何度も作りたくなるオーブン料理を中心にしたおもてなしのメニューとその段取り術を教えていただきます。
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パスタグラタン&香草パン粉焼きをとびきりエレガントに──濱﨑龍一さん(「リストランテ濱﨑」オーナーシェフ)
Menu
★半熟卵とキャビア
★魚介の香草パン粉焼き
★パスタグラタン
★牛肉のタリアータ
★ズッパ・イングレーゼ風ケーキ
(すべてのレシピは12/12公開の記事でご紹介。)
魚介の香草パン粉焼き(上写真:中段)香草パン粉は全材料を手のひらでもみこむように合わせるのがコツ。ハーブの香りとパン粉のカリッとした口当たりが魚介の味を引き立てる。
パスタグラタン(上写真:上段・下段)パスタにからんだとろりととろける熱々絶品チーズソース。パルミジャーノ・レッジャーノとゴルゴンゾーラのほか好みのチーズを。市販のとろけるチーズを加えてもOK。
牛肉のタリアータ手に入りやすいステーキ肉を使い、フライパンでさっと焼くだけなので、失敗なし。トマトとミックスサラダ野菜で華やかに仕立てて。
半熟卵とキャビアゆで卵の殻を器がわりに、スプーンですくっていただく演出は簡単で可愛いと評判。特別にキャビアをのせて。生ハムもよく合う。
ズッパ・イングレーゼ風ケーキ季節のフルーツをたっぷり使ったゴージャスな味。市販の冷凍スポンジケーキを利用して前日にほぼ完成させてしまう手軽さも嬉しい。
オーブン料理は、少しおいて味がなじむ頃も美味
忙しい合間をぬって、お家でのおもてなしに腕をふるう濱﨑龍一シェフ。「イタリアンの中でも、工程がシンプルでささっと作れる料理をご紹介しましょう。コースの中にオーブン料理を組み込めば、焼いている間にほかのことができるのでとても便利です」。
前菜の香草パン粉焼きは、あらかじめ焼いておいてOK。熱々もおいしいのですが、少し冷ましたほうが味がなじんでくれます。
そして、イタリアンではずせないパスタは、グラタンにすれば、あらかじめショートパスタをゆでてソースと合わせておき、食卓に出す頃合を見計らってオーブンへ入れるだけ。パスタをゆでるために中座しないですみます。ゆで卵の前菜とデザートは前日に仕込めるので当日が楽々。
「見た目も豪華で、お客様に評判の我が家のおもてなしレシピ。ぜひ作ってみてください」。
準備のスケジュール
前日・「ズッパ・イングレーゼ風ケーキ」の、フルーツをのせる手前まで作り、ラップをして冷蔵庫へ。
・「半熟卵とキャビア」の半熟卵を作り、冷蔵庫へ。
・「魚介の香草パン粉焼き」の香草パン粉を作り、冷蔵庫へ。
当日「ズッパ・イングレーゼ風ケーキ」にフルーツをのせ、ラップをして冷蔵庫へ。
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「魚介の香草パン粉焼き」の魚介類の下準備をし、香草パン粉をまぶしておく。
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「パスタグラタン」のパスタをゆでる。ソースを作り、パスタとあえる。
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「牛肉のタリアータ」の牛肉を焼き、アルミホイルで包んで室温においておく。
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「魚介の香草パン粉焼き」をオーブンへ。
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「半熟卵とキャビア」を仕上げる。
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「パスタグラタン」をオーブンへ。
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「牛肉のタリアータ」を仕上げる。
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「ズッパ・イングレーゼ風ケーキ」にミントを飾り、粉糖をかける。
濱﨑龍一さん鹿児島県出身。原宿「リストランテ濱﨑」オーナーシェフ。薩摩大使、いちき串木野観光大使。鹿児島県より鹿児島食の匠、厚生労働省より卓越した技能者の表彰(現代の名工)を受賞。著書に『濱﨑シェフのおうちイタリアン』など。
(次回へ続く。
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