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【美と美味の国・山梨へ】 第5回 土壌と伝統が紡ぐ、山梨ワインの魅力をたずねて

2025.11.14 | PR

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第2部 ワイナリーが手がける宿に泊まる

ワインが生まれた場所で、造り手の想いに触れる滞在が叶う宿を、2軒ご紹介します。都会の喧騒から離れ、静かにワインに向き合う優雅な時間をお過ごしください。

①98WINEs
STAY366

写真右側がブルワリー。1階ではワインのほかビールも試飲できる。2階が宿泊施設。高台に位置し、晴れた日には富士山を真正面に望む。

写真右側がブルワリー。1階のタップルームでは、夕食までフリーフローでビールを楽しめる。2階が宿泊施設。高台に位置し、晴れた日には富士山を真正面に望む。

山梨県甲州市の福生里(ふくおり)にある「STAY366」(ステイ サンロクロク)。ワイナリーが手がける、ブルワリーを併設した宿泊施設として注目を集めています。その名前に込められているのは、「365日の日常の先にある、特別な非日常を体験してほしい」という想いです。

「ワインは、場所が造るもの」──98WINEs 平山繁之さん

「98wines」代表の平山繁之さん。手にするのは2024年「芒(NOGI)」の白(3850円)。「自分の造るワインの中に、“一番おすすめ”や“一番好き”などといった優劣はない。場所の違い、ぶどうの品種の違いが、異なる味わいのワインを造り出す、ただそれだけです」。

「98WINEs」代表の平山繁之さん。手にするのは「芒(NOGI)」2024の白(3850円)。「自分の造るワインの中に、“一番おすすめ”や“一番好き”などといった優劣はない。場所の違い、ぶどうの品種の違いが、異なる味わいのワインを造り出す、ただそれだけです」。

ワイナリー「98WINEs」(キュウハチワインズ)を率いる平山繁之さんは、「ワインは場所文化」という考えのもとに、「ワインの品質は、人や技術ではなく『場所』が造るもの」と考えます。例えば、その年の環境が作ったぶどうを、極力、人の技術や力などの“意思”を介入せず醸造しています。土地が本来持つ力──平山さんの言う「場所・文化」──を尊重する姿勢を、ワイン造りの根幹として捉えているのです。

平山さんは、2017年に「98WINEs」を設立し、その後、この「STAY366」に挑戦しました。「ここは、宿というよりもワイナリーの一部として考えています。ワインを楽しみに来た方へのおもてなしとして、ワインとお食事を楽しんでいただき、宿泊できるという場所を作りました」と平山さん。

「玄-GEN-」の部屋。ピクチャーウィンドウからは、豊かな森を望む。パジャマやアメニティは、山梨県の織物など地域で作られる上質なものを採用している。

「玄-GEN-」の部屋。ピクチャーウィンドウから、豊かな森を望む。パジャマやアメニティは、山梨県の織物など地域で作られる上質なものを採用している。

客室は全3室で、ゆったりと静かな時間を過ごしてほしいという想いから、1日に宿泊できるのは最大2組まで。それぞれの部屋に、北欧やヨーロッパなどのアンティーク家具が美しく配置されています。泊まった人が“わくわくできる”空間を目指して、同じ建物内のビール醸造所を上から見学できる部屋も。

ディナーでは、料理長の角谷康洋さんによる蕎麦懐石を。出汁をベースに洋のエッセンスも組み合わせたお料理には、一皿ごとにヴィンテージワインを中心にペアリングします。「かにと蕎麦の実のリゾット」には「穀(KOKU)」2019の白(5500円)を。甲州のアロマティックな香りと上品な味わいが、濃厚な蟹の身と味噌と絶妙に組み合わさる。

「蟹と蕎麦の実のリゾット」には「穀(KOKU)」2019の白を。甲州のアロマティックな香りと上品な味わいが、濃厚な蟹の身や味噌と絶妙に組み合わさる。

創業時から変わらない人気を誇るスペシャリテ「うなぎのガレット」には、「芒(NOGI)」の2020赤を合わせて。そば粉のガレットに、うなぎ、奈良漬け、マスカルポーネチーズ、トリュフが重なる。「マスカットベーリーAの持つ甘みが、うなぎのうま味を引き出します。ワインは、食事があってこそよりおいしさが引き立つと思います」と平山さん。

創業時から変わらない人気を誇るスペシャリテ「うなぎのガレット」には、「芒(NOGI)」2020の赤を合わせて。そば粉のガレットに、うなぎ、奈良漬け、マスカルポーネチーズ、トリュフが重なる。「マスカット・ベーリーAの持つ甘みが、うなぎのうま味を引き出します。ワインは、食事があってこそよりおいしさが引き立つと思います」と平山さん。

同ワイナリーのワインは、ローカルのぶどうで、なおかつ海外でもワイン用ぶどうとして認められた、甲州とマスカット・ベーリーAの2種のみを使うという潔さです。

ありのままのぶどうの味わいを、素直に、そして大胆にさらけ出すような、クリアーな味わいのワイン。そして、大自然の中でそれらに浸る贅沢な宿泊体験。山梨の地がもつ魅力を、より深く知る旅に出かけてみませんか。

●STAY366
山梨県甲州市塩山福生里462-1
料金:1室2名利用、1泊2食付き2名で9万6000円~
TEL:0553-32-6603
公式HP:https://www.stay366.jp/

②セブンシダーズワイナリー
7c villa&winery

ぶどう農家に焦点を当てたワインづくりを行う「セブンシダーズワイナリー」が手がける「7c(セブンシダーズ)villa&winery」。2023年に、観光客が集う「旅の駅 kawaguchiko base」に隣接してオープンしました。富士河口湖町初のワイナリーが手がける宿に、国内外から注目が集まっています。

「素晴らしい農家さんがいてこその山梨」──セブンシダーズワイナリー 鷹野ひろ子さん

長年山梨県内でワイン醸造の経験を積んだ、栽培・醸造責任者の鷹野ひろ子さん。2025年新酒の中で一番のおすすめは、糖度、酸度の高いぶどうを3種使用した「甲州樽発酵 2024」(3850円)。古樽のみで発酵・熟成させ、香ばしい樽の香りと華やかな果実の味わいがバランスよく組み合わさる。

長年山梨県内でワイン醸造の経験を積んだ、栽培・醸造責任者の鷹野ひろ子さん。今の一番のおすすめは、糖度、酸度の高いぶどうを3種使用した「甲州樽発酵 2024」(3850円)。古樽のみで発酵・熟成させ、香ばしい樽の香りと華やかな果実の味わいがバランスよく組み合わさる。

2022年に開業してから、入手困難とも言われるほど高い人気を誇る「セブンシダーズワイナリー」のワイン。そんなワイナリーが手がける宿の最大の特長は、目の前に広がるぶどう畑と、徒歩わずか30秒ほどの場所にある醸造施設。

宿泊者限定で、畑や醸造棟のツアーに参加でき、自分の目で見たぶどうから造られたワインを味わう体験ができます。「見て、触れて、味わう」という体験型の滞在を追求しているのです。奥に見えるのが、醸造所やカーヴがあるワイナリー棟。手前は自社で栽培するぶどう畑。

奥に見えるのが、醸造所やカーヴがあるワイナリー棟。手前は自社で栽培するぶどう畑。

栽培・醸造責任者の鷹野ひろ子さんは「醸造家ばかりが前にでるのではなく、それぞれの農家が作ったぶどうを表現するワインを造りたい」と考え、当ワイナリーの立ち上げに参画。この想いを体現するために、各ワインボトルのエチケットに、使用したぶどうの品種、栽培した農家、その割合を表記し、農家の個性を尊重したワイン造りを行っています。

「山梨県はぶどう農家がいるからこそ発展してきた土地。だからこそ、自分のぶどうがどこに入って、どんなワインになったのかが、農家さんにも分かるようなワインを造っていきたい」と鷹野さん。

地元の農家との深い信頼関係と、ワイン造りへの情熱、そして土地への愛が、風土を映し出すワインとなり、河口湖エリアでの新しいワイン文化を作り出しています。

そんな、個性豊かなワインを心ゆくまで堪能する宿として、醸造所、ぶどう畑の隣に作られたのがヴィラ棟。全7室で、黒を基調とした和モダンなデザインで統一されています。定員2名の「モダンツインルーム」。天井が高く開放的で、64平方メートルの広さがある。地元の庭師が造ったという庭園向きに置かれたソファに座ると、日本らしい四季の草花を望む。テラスの脇には露天風呂も。

定員2名の「モダンツインルーム」。天井が高く開放的で、64平方メートルの広さがある。地元の庭師が造ったという庭園向きに置かれたソファに座ると、日本らしい四季の草花を望む。テラスの脇には露天風呂も。

ぶどう畑を眺めながらいただくディナーでは、山梨県産の牛や地鶏、川魚などを使ったコース仕立ての料理が供されます。コンセプトは「ワインを主役にした料理」。

旬の川魚をライブパフォーマンスとともにいただく。

旬の川魚をライブパフォーマンスとともにいただく。

朝食は、富士吉田で作られているパンや、新鮮なフルーツなどが木箱に入って部屋に届けられる。もちろん、ワインやぶどうジュースが添えられる。

朝食は、富士吉田で作られているパンや、新鮮なフルーツなどが木箱に入って部屋に届けられる。もちろん、ワインやぶどうジュースが添えられる。

ワイナリーでの体験と宿での滞在が一体化した、ワインツーリズムの最先端を行く宿。ワインを愛する人にとってはたまらない、至福のひとときが待っています。


● 7c villa&winery
山梨県南都留郡富士河口湖町河口512-2
料金:1室2名利用、1泊2食付き2名で9万9000円〜
TEL:0555-25-7668
公式HP:https://www.7cvilla.com/

お問い合わせ
山梨県地域ブランドグループ
TEL:055-223-1584
https://hq.pref.yamanashi.jp/

撮影/本誌・大見謝星斗

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