• TOP
  • 国内
  • 板垣李光人さんと京都・東寺の講堂へ。空海が試みた、独自の表現方法を学びます

国内

板垣李光人さんと京都・東寺の講堂へ。空海が試みた、独自の表現方法を学びます

2025.10.29

  • facebook
  • line
  • twitter

〔特集〕誌上でゆっくり学ぶ・愛でる 京都の“別格” 京都では合わせて17の寺社が世界遺産に登録されていますが、平安遷都にあたり大きな意味を持った構成資産が2か所あります。桓武天皇が遷都の成功を祈願した京都最古の下鴨神社と新しい都を守るために作られ、平安京造営の起点となった東寺です。千年の都では、世界遺産以外にも名所・名刹は数しれず ── 深淵なる京都の別格を訪ね、日本の真髄(こころ)を学びます。前回の記事はこちら>>

特集「京都の別格」の記事一覧はこちら>>>

千年の都の奥深さ
京都の古社寺で、日本の真髄(こころ)に触れる

講堂 ── 空海が構想した立体曼荼羅

21体の仏像で表現された「密教浄土の世界」

境内の中央に講堂があり、講堂の中央に祀られていることから、大日如来は東寺の中心に位置することがわかる。その周囲に祀られる四尊の如来と合わせて五智如来と呼ばれ、五重塔初層の配置と対をなしている。このような大規模な立体曼荼羅はインドや中国にも例がなく、空海が独自に構想したものだという。

言葉では伝え切れない密教の奥義を視覚的に伝える曼荼羅。通常は平面的な絵で表されています。


「空海はそれを一歩進めて、21体の仏像で立体化してみせました。講堂内に入ると、人は単なる拝観者ではなく、自身も曼荼羅の一部となって、この世界観を体感することができます。空海が意図したのは、現在でいう没入型のイマーシブ展示といえるのではないでしょうか」と三浦執事長。

中心に大日如来が祀られた五智如来、向かって右に五大菩薩、左に五大明王、両外側に天部が配されています。

「平面的な絵画で見るよりも、迫り来るものがありました。鑑賞者が見るものに飲み込まれてその一部となる、そうした表現は、私自身が目指していることでもあります」と板垣さん。

「すべてが大日如来の化身であり、見つめている自分もまた、大日如来であるという感覚ですね。鏡のように自身を見つめる場でもあるといえるでしょう」(三浦執事長)

板垣李光人(いたがき・りひと)
2002年生まれ。2012年俳優デビュー。2025年第48回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞。NHK大河ドラマ『どうする家康』で井伊直政、『青天を衝け』で徳川昭武を演じた。2025年10月24日公開予定の映画『ミーツ・ザ・ワールド』ではアサヒ役を演じている。2024年、デジタルイラストと油彩を組み合わせたキャンバスアートを中心とした個展を開催。

(次回に続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年11月号

家庭画報 2025年11月号

撮影/浅井佳代子 スタイリング/五十嵐堂寿 ヘア&メイク/KATO 取材・文/安藤菜穂子

  • facebook
  • line
  • twitter

12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 12 / 06

他の星座を見る

Keyword

注目キーワード

Pick up

注目記事
12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 12 / 06

他の星座を見る