ジュエリー

羽根モチーフをダイヤモンドのみで大胆に表現したシャネルの新作【ジュエリー見聞録】

2025.06.12

  • facebook
  • line
  • twitter

ジュエリー見聞録 6月 宝石史研究家・山口 遼さんの解説で、素晴らしいジュエリーとその見どころをお届けします。前回の記事を読む>> 連載一覧へ>>

フォルムを重視した、メゾンを代表するデザイン

解説/山口 遼(宝飾史研究家)

「シャネル」の最新ハイジュエリーは、プリュム──羽根と名付けられたネックレスと指輪で、無色のダイヤモンドだけを用いたシャネルらしい大胆なデザインのもの。

シャネルの創始者であるガブリエル シャネルは、帽子や衣服の制作でスタートしましたが、1930年代頃には、ジュエリーの世界にも登場し、戦争直前の慌ただしい時期にもかかわらず、極めて大胆な素材の応用と、見事なデザインの作品で、注目を集めました。


1932年には、彼女の生涯で唯一のハイジュエリーの展示会を開催し、そこではこのプリュムのデザインの作品も登場しています。まあ、言ってみればシャネルというメゾンの大切なデザインモチーフの一つです。

ジュエリーのデザインは、色彩と形によって作られます。この色彩は色石やエナメルを使うことで生み出されますが、シャネルの初期のジュエリーを見る限り、彼女は、どちらかと言えば無色の宝石、ダイヤモンドとか真珠に強い関心を持っていたようで、このプリュムもその一つ。ホワイトゴールドにダイヤモンドという、色よりもフォルムを重視した作りになっています。

ネックレスの方の羽根は静止した、おとなしく柔らかな羽根に見え、指輪の方の羽根は、風に吹かれて飛びまどう羽根とでもいうのでしょうか。大胆不敵、実際に薬指に嵌めると、人差し指にまで届く、ボリュームのあるデザイン、実に面白い指輪になります。ガブリエル シャネルの大胆さを見事に引き継いだ傑作ですね。

メゾンの美学を継承する「シャネル」の羽根モチーフ エアリーなフォルムで、繊細さ、軽やかさを表現
1932年にガブリエル シャネルがデザインしたアイコニックな羽根モチーフに敬意を表したコレクション「プリュム ドゥ シャネル」より。ネックレス3179万円(WG×ダイヤモンド×ペアシェイプダイヤモンド0.78ct) リング1628万円(WG×ダイヤモンド×ペアシェイプダイヤモンド1.03ct)ともに参考価格/ともにシャネル

●お問い合わせ/シャネル カスタマーケア TEL:0120-525-519

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年06月号

家庭画報 2025年06月号

撮影/栗本 光

  • facebook
  • line
  • twitter

12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 12 / 06

他の星座を見る

Keyword

注目キーワード

家庭画報ショッピングサロンのおすすめ
※外部サイト(家庭画報ショッピングサロン)に遷移します。 ※商品の購入には家庭画報ショッピングサロンの会員登録が必要です。

Pick up

注目記事
家庭画報ショッピングサロンのおすすめ
※外部サイト(家庭画報ショッピングサロン)に遷移します。 ※商品の購入には家庭画報ショッピングサロンの会員登録が必要です。
12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 12 / 06

他の星座を見る