〔特集〕駅弁発売140年 ふるさと自慢が勢揃い 47都道府県「駅弁」博覧会 地域を象徴する食材や独自の調理法で作られた料理が詰められた駅弁は、旅の高揚感とともに郷愁も誘う何とも魅力的なアイテムです。47都道府県、美味なる旅のお供が大集合。編集部が厳選した「駅弁」博覧会の開幕です。
・
特集「47都道府県『駅弁』博覧会」の記事一覧はこちら>>>
ご当地「駅弁」誌上万博
郷土ずしパビリオン
塩や酢を使って保存性を高めたすしは、古くから旅や行楽のお供としても愛されてきました。地域の風土や食材を生かし、地元で親しまれてきた「郷土ずし」駅弁をご紹介します。
故郷の美味と知恵が詰まった「すし」駅弁
【富山県】熊笹を開くと肉厚なますずしがたっぷり特選 ますのすし1912年からますずしを販売する老舗。しっとりと柔らかく上質な脂のりの“特選部位”を贅沢に使った「特選ますのすし」は、ます本来のうまみが存分に味わえます。酢飯には富山県産米を使用。風情ある木桶も旅情を誘います
●JR富山駅、JR新高岡駅ほか 2200円/ますのすし本舗源 電話:076(429)3100
【静岡県】脂ののったあじを3種類のすしで港あじ鮨静岡近海のあじを3種のすしで楽しめる人気駅弁。塩漬けわさび茎入りの酢飯にあじをのせ、わさびの葉で包んだ「にぎわい鰺鮨」、江戸前の「ぬまづ鰺鮨」、「鰺わい太巻き」に、付属のおろし金ですりおろした生わさびを添えて。
●JR沼津駅、JR三島駅 1120円/桃中軒 電話:055(963)0154
【愛知県】“お狐様”が目印。昔ながらの甘口いなり稲荷ずし明治22年の創業以来、豊橋駅を行き交う旅人たちに愛されてきたいなりずし。時間をかけて油抜きし、秘伝のたれで煮詰めた揚げは、こってり濃いめの甘口です。豊川稲荷のお狐様が描かれたレトロなパッケージは手土産にもおすすめ。
●JR豊橋駅 680円/壺屋弁当部 電話:0532(31)1131
【奈良県】塩味のきいた魚と、甘めの酢飯のバランスの妙柿の葉寿司 8個入り ミックス(さば・さけ)柿の葉ずしは元来、海のない奈良で魚を食べるため、強めに塩をした魚を抗菌作用のある柿の葉で巻いた“なれずし”の一種でした。「柳屋」では奈良県産「ヒノヒカリ」をまろやかな甘さの酢飯に仕上げ、塩味がきいたたねを引き立たせています。
●JR、近鉄吉野口駅より徒歩2分の店舗で販売 1570円/柳屋 電話:0745(67)0017
【京都府】滋味の決め手はさばのおぼろ網野名物 ばらずしさばのおぼろと酢飯を重ね、色とりどりの具材をのせた丹後独自の郷土ずし・ばらずし。「とり松」のおぼろは、漁獲時期にも気を配った国産のまさばを使用し、甘辛く炒り焚きにして作られた滋味深い味わいが魅力です。
●JR京都駅 1188円/とり松 電話:0772(72)0429
【和歌山県】醬油飯と高菜漬けの素朴なおいしさめはり寿司「目を見張るほどの大きさ」「目を張るほどおいしい」が由来ともいわれるめはりずし。「和歌山水了軒」では、和歌山県産「きぬむすめ」の醬油飯を食べやすいよう小ぶりに握り、柔らかな塩漬けの高菜でくるんでいます。
●JR和歌山駅 650円/和歌山水了軒 電話:073(475)6150
(次回へ続く。
この特集の一覧>>)