〔特集〕駅弁発売140年 ふるさと自慢が勢揃い 47都道府県「駅弁」博覧会 地域を象徴する食材や独自の調理法で作られた料理が詰められた駅弁は、旅の高揚感とともに郷愁も誘う何とも魅力的なアイテムです。47都道府県、美味なる旅のお供が大集合。編集部が厳選した「駅弁」博覧会の開幕です。
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駅弁を買って、旅して、復興を応援!!
自然災害の被害が甚大だったエリアは鉄道も大きな被害を受けました。しかし、鉄道は復興の象徴でもありさまざまな支援、協力を受けて不屈の精神で復旧を遂げてきました。石川の能登中島駅、岩手の久慈駅より鉄道とともに人気を集めている2つの駅弁をご紹介します。
栄養豊富な海で育ったかきをたっぷり味わう

能登・七尾湾に面した中島は、かきの養殖が盛んな地。かき棚が広がる穏やかな海沿いを走る「のと鉄道」は、能登半島地震からわずか3か月後に全線復旧し、被災地の人々を励ましてきた存在です。
春に旬を迎える能登かきは、肉厚で濃厚な味わいが特徴。水上水産の横山孝幸さんから仕入れている。

かきの身は、湯がいてから醬油、酒、砂糖などで甘めの味に煮含める。
能登中島駅で売店を営む井田さん夫妻は、2025年冬、能登かきをふんだんに使った駅弁を発売。弁当には、能登の味覚と復興への願いも詰め込まれています。
列車到着時にはホームに出て立ち売りも行う井田幸長さんと淳子さん。
【石川県】能登中島駅弁 冬の贅「能登のかきめし」駅構内の厨房兼売店で手作りする駅弁に入るのは、金沢醬油で炊いた茶飯に、ぷりぷりの能登かきの甘煮、かきだしで炊いたごぼう、煮汁を混ぜた卵焼き。口いっぱいにかきの風味が広がります。中島菜の漬け物もアクセントに。
●のと鉄道能登中島駅 1500円/駅マルシェ わんだらぁず 電話:080-1201-8327
※駅弁は、土曜・日曜・祝日のみ販売。
https://wanderers-noto.shopinfo.jp/から金曜(祝日は前日)の12時までに要予約。能登のかきめしは2025年は5月25日まで。
三陸の磯の香り漂う、うに尽くしの贅沢駅弁

【岩手県】うに弁当うにご飯の上に、蒸しうにを一面に敷き詰めた、シンプルながら贅沢な“うに尽くし”の駅弁。NHK連続テレビ小説『あまちゃん』に登場したうに丼のモデルになったとされます。蓋を開ければ、磯の香りがふんわりと漂います。
●三陸鉄道久慈駅 2500円/三陸リアス亭 電話:0194(52)7310
三陸鉄道久慈駅にある売り場。

ご飯に蒸しうにを手作業でのせる。1日20個限定のため幻の駅弁と呼ばれるが、予約すれば確実に入手可。水曜定休。
(次回へ続く。
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