〔特集〕東京・京都・大阪&全国各地から厳選 いま訪ねたい “鮨” の新名店 世界中の美食家たちが、鮨を楽しむ旅の目的地としてこぞって日本を訪ねる時代。職人の技が冴える鮨を私たちが本当に心地よく味わえる、新たな名店を厳選してご案内します。
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ミックスカルチャーで魅了
話題の個性派“SUSHI”
江戸前鮨の仕事に敬意を払いつつ、世界各国の料理のエッセンスを加味した個性たっぷり、注目の3軒(「 鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」/「
鮨 すがひさ」/「
織音寿し」)にご案内します。
鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ(大阪・堂島)
フレンチの巨匠とベテラン職人が手がける唯一無二の鮨体験
世界で展開するレストランで、合計15ものミシュランの星を誇るヤニック・アレノシェフ。かつて銀座の名鮨店で手ほどきを受けた経験があり、今も来日するとその足でお気に入りの店に向かうなど、鮨を愛するフランス料理人として知られています。
2018年、「ラビス(深海)」と名付けた鮨店をパリに開き、ミシュラン2つ星に。2024年、モナコに出店、そして同年10月には日本上陸を果たしました。
舞台は堂島川や淀川など「水都・大阪」らしい眺望が広がるフォーシーズンズホテル大阪の37階。
アレノシェフの奥様、ローレンスさんが内装のキュレーションを担当。
「エモーション」と称した遊び心溢れる前菜に始まり、長年にわたり江戸前の研鑽を積んできた安田 至料理長による鮨、最後はイノベーティブなデザートで締めくくります。
重層的な香りと味わいが印象的な前菜「エモーション」より。奥から時計回りに「たまごとキャビア」、「ササニシキのギモーヴ」、「牡蠣、山椒 白州のスモーキーなブイヨン」。
9、10かん供されるにぎり鮨より。左から中とろ、車海老、しまあじ、切り込みの包丁が冴えるあおりいか。ベストな温度に計算された酢飯との調和が心地よい。湯通ししたりんご入りのオリジナルのがりも後を引く。器はすべて京都の陶芸家・松尾亮佑作。
極薄の大とろに、刻んだフライドエシャロットとしょうがを巻き込んでにぎった「大とろ エシャロット」。
デザートは「アロエヴェラの刺身」(左)と「茸のアイスクリームしめじコンフィ、蕎麦のヌガー」
「アレノシェフは何においても好奇心旺盛で、あくなき創造を追求する人。私もゴールのない仕事をとことん突き詰めていきたい」と話す安田料理長。
鮨とフレンチが融合する“深い海”でゲストを魅了するべく、日々奮闘中です。
人物写真/SimonDetraz
安田 至(やすだ・いたる)さん・左1974年生まれ A型牡牛座 神奈川県出身 座右の銘/尊古創新 学生時代の部活/剣道部。右はヤニック・アレノ シェフ。
鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ住所:大阪市北区堂島2-4-32 フォーシーズンズホテル大阪37階
TEL:06(6676)8591
営業時間:12時~15時、18時~21時
定休日:水曜
予算:昼「ちらし寿司(平日のみ)」1万2000円、にぎりおまかせ2万円。
夜 軽めのおまかせ「縁」2万7000円、おまかせ3万5000円
前日までに要予約
(次回に続く。
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