タイ・チェンマイ最先端の美食レストランへ。随所に日本料理にエッセンスも散りばめられた「ブラキッチュ アーティザン キッチン」

この度のミャンマー中部で発生した大地震により被災されたかたがたに、心よりお見舞い申し上げます。

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ルボンボン優子さんと懐かしく、美しい古都へ「タイ・チェンマイ」工芸と美味を訪ねて　第3回　バンコクから北へ、飛行機で1時間余。「北方のバラ」とも呼ばれるチェンマイは13世紀末に興ったランナー王国の首都として栄えた古都です。ミャンマーやラオスと国境を長く接し、中国にも近いため、さまざまな文化が流入し、独自の工芸や食文化を生み出しました。2024年のバンコクに続き、ルボンボン優子さんとともに、チェンマイの魅力を探る旅に出ました。前回の記事はこちら＞＞

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ブラキッチュ アーティザン キッチン
Blackitch Artisan Kitchen

コースの最後はご飯料理で締めくくるのがこの店のコンセプト。タイのハーブ、パンダンリーフに似た香りを持つ米を、タイ南部で取れる川海老の身、みそ、カレー風味のスープ、ゲーンリアンと混ぜ合わせていただく。シェフがチェンマイで手がける生酛（きもと）造りの日本酒と合わせて。

タイ全土から届く“三季”の食材を洗練のひと皿に

首都バンコクを中心に年々進化を続けるタイの美食シーン。その波はチェンマイにも及び、タイの食材や調味料をベースにしつつも、独自の感性で新しい料理を生み出すシェフが増えてきています。この店のオーナー、ブラックさんもその一人。大阪の辻調理師専門学校で料理を学んだ後、30軒以上のカフェ、バー、ギャラリーなどが集まるお洒落なエリア、ニムマン通り沿いに、2013年、自身の店を開きました。

日替わりの野菜約10種は、中にしのばせた海老みそソースと混ぜて、シャロレー種の牛肉はバジルペーストといただく。

魚の仕込み技術で名高い静岡の「サスエ前田魚店」で研修を受け、タイではあまり細かく分類することのなかった魚と、その調理法の図鑑を刊行。食の安全、食材の持続可能性、発酵の研究など、新たな取り組みにも意欲的なブラックさん。

地鶏のさまざまな部位、揚げた皮を、そうめんと合わせた一品は、どこか和風の趣。地鶏からとったスープをかけて。

「タイの季節、三季(乾季、暑季、雨季)の旬を大切に、オーガニックの肉や野菜、フルーツをタイ全土から取り寄せています」。料理は年に5回ほどメニューが変わる10品前後のおまかせコースのみ。3種の刺し身、地鶏のそうめんなど、随所に日本料理のエッセンスも。

デザートは2品。手前はストロベリーとピーチのソルベに、ロゼラのソース。奥はピーナッツクッキーではさんだお茶としょうがのアイスクリーム、かぼちゃのソースを添えて。

「タイのテイストをユニークで新しい形で表現していますね。産地がわかる食材を使っているのも安心です」。優子さんもモダンチェンマイ料理を堪能した様子です。

テーブル16席、小ぢんまりとしたカジュアルなダイニングで、オーナーシェフのブラックさんと、奥様のビアさん。

27/1 Nimmanhemin Road, Soi 7, Suthep, Muang Chiang Mai
TEL：+66-（0）93-695-6464
（営）12時～、17時～、19時45分～の一斉スタート
水曜定休
HPから要予約　コース2590バーツ

（次回へ続く）

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