連載「迷い世代の服選び」スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムをご紹介する連載。今回は、かつてはハイヒール派だったという方におすすめの、エレガントなローヒールをお届けします。
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「ハイヒール好き」だった方にお勧めのエレガントローヒール
若い頃は、ハイヒールが大好きで、ピンヒールも難なく履きこなしていた私ですが、50代で外反母趾になり、更に腰を痛めてから、スニーカーもしくは低いヒールの靴しか履かなくなりました。皆さんも、外出することがままならかなったコロナ禍の期間に、ハイヒールを履く機会が激減し、気がついたらコンフォートシューズがメインになっていた……という方も多いのではないでしょうか?
この数年間、カジュアル・スポーティなスタイルがトレンドの主流になり、ラグジュアリーブランドからもスニーカーが続々と登場、お洒落のメインアイテムになったことも「脱・ハイヒール」の追い風になりました。以前は、スーツやワンピース、ドレスなどキレイ目の格好にはハイヒールが定番でしたが、今はミドルヒールやローヒールでもOKという風に変わってきているように思います。しかしながら、きちんとしたスタイルの時に合わせる低ヒールは、どれでもよい訳ではありません。履き心地の良さと同時に、やはり見た目の美しさ、エレガントさはキープしたいところ。
そこで、私がお勧めしたいのが、シューズメゾンのローヒール。世にも美しいハイヒールを生み出すことで知られる靴ブランドのローヒールは、やはり佇まいがエレガントで、別格のオーラを放ちます。今回は、ミドルヒール、フラット、ローファーと3種類に分けて、キレイ目のスタイルに映える靴をご紹介していきますね。
脚が長く美しく見えるラグジュアリー・フラット

1:14万1900円/ロジェ ヴィヴィエ(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) 2:11万6600円/ジミー チュウ 3:14万5200円/マノロ ブラニク(ブルーベル・ジャパン〈ファッション事業本部〉) 4:12万6500円/ジャンヴィト ロッシ(ジャンヴィト ロッシ ジャパン) 5:14万800円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス)
フラットシューズは、ハイヒールと同じくらい“靴のフォルム次第”で脚の見え方に差が出るアイテム。甲を縁取るカーブやトウの形など、ほんの少しの違いで脚の印象が全然違います。ここでご紹介しているシューズメゾンのフラットは、ヒールがなくても脚全体が長く美しく見えるんです。フレッシュな印象のフラットシューズは、装いに抜け感が出るのがいいところ。素脚に合わせて軽やかに履いて欲しいですね。
スニーカーがわりに履きたいフェミニン・ローファー

1:17万4900円/ロジェ ヴィヴィエ(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) 2:12万9800円/ジミー チュウ 3:15万1800円/ジェイエムウエストン(ジェイエムウエストン 青山店) 4:16万3900円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス) 5:18万4800円/マノロ ブラニク(ブルーベル・ジャパン〈ファッション事業本部〉)
甲がしっかりホールドされるローファーは、スニーカーに負けないほどのコンフォタブルな履き心地と、きちんと感が両立。迷い世代の皆さまのような、中身が完成している女性が履くローファーは、そのボーイッシュさが、かえって知的な色香を引き立てるように思います。今春なら、タイトスカートや長めのギャザースカートなど、フェミニンなスタイルに合わせて履くのがオススメです。
足に負担がかかりにくいようヒール形状を吟味したミドル・ヒール

1:(ヒール4.5cm)10万8900円/ジャンヴィト ロッシ(ジャンヴィト ロッシ ジャパン) 2:(ヒール4.5cm)13万900円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス) 3:(ヒール4.5cm)11万1100円/ロジェ ヴィヴィエ(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン) 4:(ヒール5cm)14万1900円/マノロ ブラニク(ブルーベル・ジャパン〈ファッション事業本部〉) 5:(ヒール5cm)14万9600円/ジミー チュウ
イベントやパーティなど、「本来ならハイヒールを履きたいシーン」の場合は、高さ5センチまでのミドルヒールを履くようにしています。私の場合は、1や3のような安定感がある太めのチャンキーヒールか、4や5のように身体の重心がストンと下に落ちるよう、ヒールが少し内側に入った形のヒールを選ぶようにしています。トップシューズメゾンの靴は、足への負担を軽くするように人間工学を研究し、ヒールの位置やデザインに反映させていることがほとんど。美しく、かつ快適に歩けることを考えると、やはり投資する価値があると感じます。
「お洒落は足元から」と言いますが、いい靴を履くと全体のバランスが美しく映え、佇まいに格段の差が出ます。何より、自分自身のモチベーションが上がりますよね。春ももうすぐそこ。ラグジュアリーなシューズメゾンの靴で、新しいお洒落を始めてみませんか。
●お問い合わせ
ジミー チュウ
電話:0120-013-700
ブルーベル・ジャパン〈ファッション事業本部〉
電話:03-5413-1050
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話:0570-016600
ジャンヴィト ロッシ ジャパン
電話:03-3403-5564
ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン
電話:0120-957-940
ジェイエムウエストン 青山店
電話:03-6805-1691
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。「迷い世代の服選び」記事一覧>>