カルチャー&ホビー

【千年の文様の教え】古くから親しまれている「梅」について

2025.02.04

  • facebook
  • line
  • twitter

連載「千年の文様の教え」
2月「梅」

選・文=八條忠基(「綺陽装束研究所」主宰)

春、真っ先に美しく咲き薫るのが梅。奈良時代に唐から白梅が薬用植物としてもたらされ、王朝貴族たちはたちまちその芳香に魅せられました。元号「令和」は、天平2(730)年に大宰帥(だざいのそち)・大伴旅人が開催した「梅花の宴」で詠まれた詩に由来します。

梅枝襷(うめえだたすき)

梅枝襷(うめえだたすき)

散梅花(ちりばいか)に梅折枝(めおりえだ)

散梅花(ちりばいか)に梅折枝(めおりえだ)

紅梅はそれより遅く、平安時代初期に渡来したと言われています。白梅よりもさらに早く咲く紅梅は、何よりもその美しい色彩と初春を寿ぐ風情が賞美されました。


梅丸(うめのまる)

梅丸(うめのまる)

八重梅丸(やえうめのまる)

八重梅丸(やえうめのまる)

旧暦では2月が正月に当たります。今年も例年どおりに春が来て、美しい花を楽しめる。そのことに大きな喜びを感じた王朝貴族たちは、紅梅を「新春の花」と位置づけて、その色や文様を正月の諸行事に用いたのです。

この連載の一覧へ>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年02月号

家庭画報 2025年02月号
  • facebook
  • line
  • twitter

12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 02 / 16

他の星座を見る

Keyword

注目キーワード

Pick up

注目記事
12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2025 / 02 / 16

他の星座を見る