寒さのなかに、ほんのりと春の気配も感じられる昨今。今年も、新宿の京王プラザホテルが愛らしいつるし飾りで彩られる季節になりました。2025年は有田焼の美しい器を使った雛節句のランチも初登場。ひと足早い春爛漫をお楽しみください。
友人や家族を誘って出かけたい。約5000個のつるし飾りを館内各所に展示
本館3階のロビーに入ると、迎えてくれるのは一面のつるし飾り。花々やうさぎ、金魚から大根や唐辛子といったお野菜など、本絹の古布で作られた小さなつるし飾りが揺れるその光景を見た瞬間に、気持ちは一気に春色に包まれます。つるし飾りは別名つるし雛とも呼ばれ、幼子の健やかな成長を願って作られる縁起細工。ひな人形が高価だった江戸時代に、一般庶民はつるし飾りを作って持ち寄り、飾ったともいわれています。
今回展示されているおよそ5000個のつるし飾りは、キルト作家の松尾光代氏とひまわりグループのメンバー40名が一針一針縫いあげたもの。受け継がれてきた着物など貴重な「本絹」を探し、縁起のいいモチーフの形に丹念に仕上げています。
手のひらにのるほどの小さなお細工物ですが、それぞれに個性的な佇まいや表情があり、ひとつひとつ見ていると時間を忘れるほど。お互いのお気に入りを探したり、縁起の由来を考えたり――、お友達や家族と足を運んでつるし飾りを見ながら童心に返る、そんなひとときも心和むものです。ロビーの中央に飾られている伝統工芸品「真多呂人形」の木目込み雛人形も必見。
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ひとつひとつに健やかな成長を願う祈りが込められたつるし飾り お細工物にはすべて意味が込められています。花は「可愛くなるように」。「這えば立て、立てば歩めの親心」の想いが詰まった這い子人形。一日の始まりである朝を告げる鶏は、滋養のある卵を産む縁起のよい生き物です。金魚は金運にも通じ、鳩は平和の象徴。丸い手毬は円満や豊かな暮らしを意味するとも。
館内6つのレストラン・バーでは有田焼を使った春の限定メニューが登場

「かがり雛」御膳は、2種の前菜、三色菱羹、サーモンの真砂醍醐掛け、相鴨薫り焼き西京掛け、お造り2種盛り、鰈桃山焼き、海老の雛あられ揚げ、ずわいがにの茶碗蒸しに筍の炊き込みご飯または布海苔蕎麦、蛤のお吸い物、本日の水菓子とボリュームもたっぷり。
春の節句を彩るのは、つるし飾りだけではありません。和食「かがり」を始め、館内のレストランやバーで有田焼の器を主役にした春のメニューが登場。京王プラザホテルともゆかりの深い有田焼の華やかな競演を楽しむことができます。とりわけのおすすめは、優しい笑みを見せるお内裏様とお雛様が印象的な「かがり雛」ランチ膳。日本の春を映し出した御膳の繊細な美しさに、思わず歓声を上げてしまいそうです。
旬の食材がふんだんに使われたお料理をより優美に引き立てているのは、料理長自らが選び抜いた有田焼の器。鰈桃山焼きは有田らしい色合いの板皿に、海老の雛あられ揚げはポップな表情の深皿に――。
伝統からモダンまで、多彩に世界を広げる有田焼の「今」も感じ取ることができます。繊細な和食と品格ある器のマリアージュをゆっくりと愉しみながら、おしゃべりに花を咲かせるランチタイム。これぞ正しい大人のひな祭りの過ごし方ですね。
中央のお雛様の器を開ければ、「桜海老と唐津自然薯」(左)、「蝦夷鮑と江戸芯取菜」(右)が顔をのぞかせます。有田焼にちなんで選んだ唐津の自然薯、東京のホテルらしい江戸野菜のセレクトと隅々にまで料理長のこだわりが込められています。

和食「かがり」や懐石「蒼樹庵」のディナーメニューにも、有田焼の器が次々と登場。右・透明感のある青が美しい泡ラウンドプレートやダイヤ彫カバードボールといった斬新なデザインの有田焼もコースに華を添えます。左・美しいフォルムの酒器で佐賀の日本酒を味わうなら、日本酒バー「天乃川」へ。天麩羅「しゅん」、オールデイダイニング「樹林」、メインバー「ブリアン」でも有田焼とともに楽しめる限定メニューが用意されています。
友禅染の展示や琴の演奏など、日本文化を発信する様々な催しが満載
「ホテルで楽しむひなまつり」の開催中は、館内随所で雛の節句にちなんだ展示やイベントが開催されています。
ひな人形に使われている染色技法「友禅」に注目し、地元・東京に伝わる伝統工芸品「東京手描友禅染」の振袖なども展示。実際に友禅染を体験できる、希少なワークショップも予定されています。伊万里鍋島焼のお内裏様と狗筥(いぬばこ)が飾られているロビーでは、3月14、15日にはひなまつりにふさわしい曲を箏や笛で奏でる雅なひとときもあり。何度足を運んでも、新たな発見と感動に出合えそうです。
ホテルで楽しむひなまつり~有田焼で食す節句料理と華やぎの雛調度~期間:~2025年3月27日(木)
※レストランメニューは3月31日(月)まで。
場所 :京王プラザホテル 東京都新宿区西新宿2-2-1
詳細を公式サイトで見る>> ●お問い合わせ 京王プラザホテル
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