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“超高齢者”が至る「老年的超越」とは。幸福度は50代から右肩上がりに!

2024.07.03

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更年期世代のお悩み解決 心が楽になる“幸せ習慣” 第7回 「幸福学の研究によると、50代以降、あなたの幸福度はぐんぐん上がっていきます」と、嬉しい事実を示してくださった前野隆司先生・マドカさんご夫妻。老化のネガティブイメージを塗り替え、“加齢は幸福への道”と捉えるためのキーワードは、「自分への感謝と自己肯定感」でした。前回の記事はこちら>>

感謝の習慣で自己肯定感が高まり、歳を重ねるほど幸福になっていきます

「もう歳ね……と思わずため息。この先、私の人生下り坂?」

前野隆司先生
前野隆司先生

まえの・たかし 工学博士。日本における幸福学研究の第一人者。武蔵野大学ウェルビーイング学部教授、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。

前野マドカさん
前野マドカさん

まえの・まどか 夫の隆司氏とともに幸福学を研究。幸せな社会を目指す会社「EVOL」を経営。幸せを広めるワークショップ、コンサルティング、研修活動、講演等を行う。

幸せ習慣

年齢と幸福度の関係はU字カーブ。超高齢者が至る「老年的超越」

50代は体力や気力、容姿にも疲れが目立ち、この先、衰えていく一方か……と気落ちしがちな年代でもあります。

マドカさん 親の介護問題もいよいよ現実味を帯び、自分自身の更年期も重なり、何かとため息の多い年頃ですね。


前野先生 年齢と幸福度の関係を調べた研究があります(下グラフ)。

幸福度はU字カーブ。50代から右肩上がり

研究の結果、成人後の幸福度はU字カーブを描き、40代後半~50代前半の幸福度が最も低く、その後、年代が上がるにつれて高まることがわかった。80歳以上が人生で最も幸せだと読み取れる。

前野隆司『実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス』より引用・改変。イギリスの経済誌『The Economist』で紹介された 「The U-bend of life」(出典はアメリカのサイエンス誌『PNAS』)。幸福度は心理的ウェルビーイング尺度(1~10)を自己申告したもの。

前野隆司『実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス』より引用・改変。イギリスの経済誌『The Economist』で紹介された「The U-bend of life」(出典はアメリカのサイエンス誌『PNAS』)。幸福度は心理的ウェルビーイング尺度(1~10)を自己申告したもの。


それによると10代後半から80代にかけて幸福度はおおむねU字カーブを描くように推移しており、40~50代はかなり“不幸せ”であることを示しています。理由は明らかではありませんが、仕事では中間管理職に、家庭では子どもが思春期にさしかかるなど何かと苦労が多いことも関係しているかもしれません。しかし、重要なのはその先。見てください、幸福度は右肩上がりでしょう?

イラスト/浜野 史 取材・文/浅原須美

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