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“音楽界の異端児”、エリック・サティ初期の代表作『ジムノペディ』の魅力

2024.05.17

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第260回 サティ『3つのジムノペディ』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

モンマルトルのピアノ弾きに思いを馳せる

今日5月17日は、フランス近代の作曲家エリック・サティ(1866~1925)の誕生日です。

世紀末のパリを彩った孤高の作曲家サティは、西洋音楽の伝統に背を向けた“音楽界の異端児”として知られる存在です。彼が手がけたユーモアとアイロニーに基づく簡潔な音楽の数々は、同時代にフランスで活躍したドビュッシーやラヴェルを始めとする印象主義の作曲家たちのほか、アメリカの現代作曲家ジョン・ケージなどにも大きな影響を与えています。

生計を立てるためにモンマルトルのキャバレーでピアノを弾き、「20世紀に迷い込んでしまった中世の音楽家」などと呼ばれていたサティ。その彼が1888年に作曲した初期の代表作『ジムノペディ』は、古代ギリシャのアポロやバッカスなどの神々を称える祭典に由来したピアノ曲です。


1897年にはドビュッシーが第1番と3番を管弦楽用に編曲。音楽がまとうシンプルな佇まいは、今も多くのファンに愛されています。サティ作品を広めることに努めた作曲家の伊福部 昭が「人類が生み得たことを神に誇ってもよいほどの傑作」と語ったことも伝説です。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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