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ラヴェル初の管弦楽作品にして、スペイン愛が昇華した名曲『スペイン狂詩曲』

2024.03.15

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第197回 ラヴェル『スペイン狂詩曲』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

ラヴェルのスペイン愛が昇華した名作

今日3月15日は、フランス近代の作曲家ラヴェル(1875~1937)の『スペイン狂詩曲』初演日です。

習作的な作品である『シェヘラザード』序曲を除けば、ラヴェル初の管弦楽作品として知られる『スペイン狂詩曲』は、スペイン・バスク地方出身の母を持つラヴェルの、スペインへの思いが昇華した作品といえそうです。

初演は1908年3月15日。パリのシャトレ座において、エドゥアール・コロンヌ指揮、コンセール・コロンヌ管弦楽団の演奏によって行われ、スペインの作曲家ファリャ(1876~1946)が絶賛したと伝えられます。作品は、「夜への前奏曲」「マラゲーニャ」「ハバネラ」「祭り」の4部からなり、幼少期に体験した(母親が歌う)スペイン民謡の影響が濃厚に感じられる仕上がりです。


この作品登場の翌年には、同時代の作曲家ドビュッシーも、スペインを題材とした管弦楽のための『映像』第2曲「イベリア」を世に送り出します。当時のフランスには隣国スペインの風が吹いていたのですね。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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