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“飯(めし)まり”から始まる「漆の國から」プロジェクトとは?

2024.02.26

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〔特集〕第58回全国漆器展の受賞作品から 漆器に宿る匠の技 2023年秋に開催された第58回全国漆器展。美術工芸品部門、産業工芸品部門で2作品が家庭画報賞を受賞しました。その他の受賞作品も含め、今回は「日本の漆芸技法」に着目し、高度な匠の技が発揮された美しい漆器の魅力に迫ります。
令和6年1月の能登半島地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
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特集「漆器に宿る匠の技」の記事一覧はこちら>>

“飯(めし)まり”から始まる「漆の國から」プロジェクト

第58回全国漆器展の審査員長を務めた東京藝術大学名誉教授・三田村有純さんは、漆塗りのお椀でご飯を食べませんかと提案しています。


「器を手に取り、持ち上げて唇に触れる食文化は日本だけ。ご飯は、中世の頃から磁器の登場まで、ずっと漆椀で食べていました。“まり”という言葉があります。まりとは椀のことで、金属製の器は鋺かなまり。かつてご飯を食べていたのは木製の“飯まり”でした。軽くて口当たりのいい飯まりの魅力を見直してほしい」。

まずはご飯茶椀から日常の漆使いをと、今回は特別テーマ「めしまり」部門が設けられました。

材料の漆液も、頼っている中国産は輸入がいずれ困難になると危惧されており、漆樹の植林活動が必須です。更に海外への輸出展開事業の取り組みなど、世界で最も長い歴史をもつ日本の漆文化の再興を図るべく、「漆の國から」プロジェクトが発進しています。

日本漆器協同組合連合会理事長賞
「和塗木地呂飯椀・箸・箸置き・汁椀」伊藤寛司商店(木曽漆器)

国産檜を使用した器に、地元の松本産漆を使用。透漆を塗り重ねた、しっとりした肌の表情が美しい。箸の先端も細くて使いやすそうだ。

和塗木地呂飯椀・箸・箸置き・汁椀
伊藤寛司商店(木曽漆器)
飯椀 : 径12.7×高さ5.5センチ
汁椀 : 径11.6×高さ6.8センチ
箸 : 長さ21センチ
4万700円(1セット)
住所:長野県塩尻市大字木曽平沢1607
TEL:0264(34)2034

日本漆器協同組合連合会理事長賞
「福寿椀 パールロゼ」中門漆器店(輪島塗)

近年開発されたパール色を用いて暈ぼかし塗りをし、何段階もの色彩がグラデーションのように重なり合っているのが新鮮。スープなどに合いそう。

福寿椀 パールロゼ
中門漆器店(輪島塗)
径12.3×高さ6.8センチ
2万6400円

特集「漆器に宿る匠の技」の記事一覧はこちら>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年03月号

家庭画報 2024年03月号

撮影/久間昌史 取材・文/片柳草生 取材協力/日本漆器協同組合連合会 手作りの品のため、サイズや色、形、仕上がりなどが、 写真や説明と異なる場合があります。

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