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雛に出会う春紀行。昭和初期の邸宅・遠山記念館で雛の歴史を見る

2024.02.27

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〔特集〕母と娘で訪ねたい 雛に出合う春紀行 後編 うららかな春陽のもとでの雛祭り、今年は雛人形に出合う旅はいかがでしょうか。旧長州藩主毛利家伝来の雛を飾る「毛利博物館」、埼玉の邸宅に雛が集まる「遠山記念館」と、2館の歴史あるお雛様を訪ねました。前回の記事はこちら>>

昭和初期の邸宅で雛の歴史を見る

故・遠山元一氏がご母堂のために建てた家の広間に飾られた豪勢な段飾り。大正9年生まれのお嬢様、故・吉田貞子氏のために揃えられたもの。

享保雛、古今雛、芥子(けし)雛がお出迎え
/遠山記念館(埼玉県川島町)

川越から車で20分、田園風景の中に突然現れる重厚な長屋門が、元遠山邸、遠山記念館です。旧日興證券の設立者である故・遠山元一氏が、幼い頃に没落した生家を再興し、ご母堂の美以さんの住まいとなるよう、かつての土地を買い戻し、昭和8年から2年7か月を費やして完成させました。

そして昭和43年、遠山氏が永年にわたり蒐集してきた工芸品や絵画、茶道具などの美術品を一般に公開することを目的に、財団法人遠山記念館を設立。その後館長として迎えた染織、人形研究者の山邉知行氏より、312点の貴重な人形を寄贈され、春の訪れとともに人形たちが展示されるようになったのです。


江戸時代後期に作られた高さ約8センチの象牙雛。

人形の原型ともいわれる天児(あまがつ)や這子(ほうこ)をはじめ、元禄雛と享保雛、次郎左衛門雛(立雛)に古今雛まで、雛の歴史がわかる人形たちが数多く集まっています。

高さ約63センチの高雅な姿の享保雛。遠山記念館の3棟ある主屋のうち、中棟2階の座敷床の間にて。

さらに御所人形や賀茂人形、嵯峨人形、また地元に伝わる郷土雛なども収蔵、毎年テーマにより敷地内の美術館に展示されています。

風流御殿雛は昭和初期の作。象牙製に見えるが、セルロイドで作られている。

絹糸細工人形「犬」。絹糸細工の人形は、明治時代から大正時代にかけて御所方や公家方で愛玩された。

会期中には邸宅の大広間の次の間に雛壇が飾られ、緑の庭園を前にゆったりとした時間を過ごすことができます。

遠山記念館
住所:埼玉県比企郡川島町白井沼675
TEL:049(297)0007
開館時間:10時〜16時30分(入館は16時まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、2024年は3月12日、4月16日、5月8日休館

●雛の世界
会期:2024年2月3日(土)~ 3月10日(日)
料金:800円

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年03月号

家庭画報 2024年03月号

撮影/小林庸浩 取材・文/萬 眞智子 ※この記事は『家庭画報』2007年3月号「雛を愛でる春紀行」を再編集したものです。写真は現在と異なる場合があります。

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