連載「迷い世代の服選び」 スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムを紹介する連載。今回は、人気の3ブランドから、春いちばんに手に入れたい新作バッグをピックアップしました。
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春バッグのトレンドは“優しめカラー”
「この春は、どんなバッグが流行っているの？」──2月に入ると、こんな質問をよくいただきます。迷い世代になると、洋服は自分のスタイルをキープしつつ、小物で旬を感じさせる装いをしたいという方がほとんど。だからこそ、バッグのトレンドには人一倍敏感だし、シーズンの初めに新調するという方が多い気がします。
今季、私が注目しているのは“優しい色”のバッグ。淡めでスモーキーなペールトーンのバッグが数多く登場しています。日常が戻ってきた中で、「軽やかにお洒落して出かけたい」という弾む気持ちを後押ししてくれるようなカラーのバッグが気分です。
“優しい色”のいいところは、色を効かせつつ、装いにもなじみやすいところ。例えば、私はグレーの服が多いので、ペールトーンの中でもグレイッシュな色を選ぶと美しくまとまるのです。ベージュ系がメインという方なら、黄みがかったトーンを選ぶといいですね。
それでは具体的に、私が注目している3つのラグジュアリーブランドの新作を紹介していきましょう。
エフォートレスな色合いに「大人の余裕」が漂う
1バッグ「サイドトランクMM」（縦14×横21×マチ6cm）57万7500円 2バッグ「アトランティスBB」（縦17×横17×マチ7cm）42万3500円 3バッグチャーム「LVチェリシュド」4万9500円 4スカーフ「カレ90・アルティメット」7万2600円／すべてルイ・ヴィトン（ルイ・ヴィトン クライアントサービス）
展示会で私がひと目惚れしたのが、淡くて上品な色合いのモノグラム・キャンバスのバッグ。
モノグラム・キャンバスは昔から大ファンで、いくつも手にしてきましたが、トーンが変わるとすごく新鮮！ 砂から着想を得た「デュンヌ」と呼ばれるカラーは、どんな色の服にも美しくなじみ、デイリーに活躍すること間違いなし。ポイントにブラックのレザーをあしらうことで、全体の印象を引き締め、大人っぽく仕上げているのもさすがです。
1はトランクにインスピレーションを得たボックスデザイン。2はショッピングバッグをヒントにしたフォルムで、2本のハンドルに取り外し可能なショルダーストラップがついており、さまざまな持ち方が楽しめます。
洋服の色をリンクさせて持ちたいニュアンスカラー
1バッグ「FENDESSENCE」（縦28×横20.5×マチ7cm）24万8600円※3月中旬発売、予定価格 2バッグ「FENDI FLIP」（縦29.5×横33×マチ1.5cm）26万6200円 3チャーム「MINI FENDI FLIP」10万4500円 4・5チャーム「FENDI FORTUNE TELLER」各7万400円／すべてフェンディ（フェンディ ジャパン）
今季流行の“優しい色”が豊富に揃っているのがフェンディ。コレクションでは、洋服とバッグの色がリンクしていたり、絶妙な差し色になっていたりと、「こんなふうにカラーコーディネートすればいいのね」と、春の装いのヒントになるようなルックの宝庫でした。バッグを買うとき、どんな洋服に合わせるといいのか迷ったら、そのブランドのショールックを調べてみると、具体的なイメージがわきやすいのでおすすめです。
私が特に好きだったのが、1のスモーキーブルーのバッグ。グレイッシュなブルーなので、私が愛用するグレーの洋服にも美しくなじみそう。2は、たまご色×トープ×底がスモーキーブルーのトリカラー。3は2と同じ配色のチャームで、極細チェーンは取り外し可能です。見た瞬間に「懐かしい～！」と目が釘付けになってしまったのが、4・5の「Origami」チャーム。子供の頃折り紙で遊んだ「パクパク」がレザーで作られていて感激！ どのアイテムにも極上のレザーが使われており、滑らかな手触りが心地いいです。
「やっぱりモノトーン」派に人気のアイコンバッグ
バッグ「ル・サンカセット」1（縦23×横22×マチ8.5cm）33万5500円 2（縦11.5×横19×マチ4.5cm）21万8900円 3(縦18×横25×マチ5cm)30万2500円／すべてサンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ（サンローラン クライアントサービス）
「どんな服にも映えて、デイリーに活躍するバッグが欲しい」という方にチェックしていただきたいのがサンローラン。新型が登場したこちらの「ル・サンカセット」は、バッグの名前の由来がとにかく素敵なのです。フランス語で「午後5時から7時」──仕事終わりの女性がリラックスできる時間であり、夜の予定に向けて準備をする時間──を意味するバッグは、パリらしいシックさが漂い、持つたびに高揚感が味わえます。2の小さめのサイズは、バッグインバッグにしてもいいですね。
バッグを新調すると心が躍りますよね？ その「うきうきする気持ち」が、実は何より大事！ バッグのサイズやデザインは、コーディネート全体のバランスを見直すきっかけにもなります。バッグが連れてきてくれる「新たなお洒落」を楽しんでいきましょう！
●お問い合わせ
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
フリーダイヤル 0120-00-1854
フェンディ ジャパン
フリーダイヤル 0120-001-829
サンローラン クライアントサービス
フリーダイヤル 0120-95-2746
おおさわ千春／Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
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