2月の最初の午の日は初午。6匹の「イタヤ狐」にお供えを【郷土玩具の心意気】

連載「郷土玩具の心意気」
2月　イタヤ狐〈秋田県・仙北〉

選・文＝中村浩訳（日本郷土玩具の会会長）

2月の最初の午の日を「初午」といいます。2024年は2月12日。お稲荷さんにお参りしてお使いの狐の好物である油揚げをお供えし、五穀豊穣や商売繁盛を祈る日です。

秋田県仙北市では、昔から竹の代わりにイタヤカエデを使って箕や籠などの暮らしの道具を作ってきました。そしてその傍らで仕事を眺めている我が子に、枝を6つに割って狐を作り、おもちゃとして与えました。まるで木のパズル。バラバラにすれば毛皮を背負った狐が話し合ったり、行列を作ったり……。6匹の狐に油揚げを供えれば、6つのご利益がありそうですね。



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