2024年はブルックナーの生誕200年！ 代表曲『交響曲第4番“ロマンティック”』をチェック

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」　難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら＞＞

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第173回　ブルックナー 『交響曲第4番“ロマンティック”』

イラスト／なめきみほ

宝塚管弦楽団が初演した名曲

今日2月20日は、後期ロマン派の作曲家アントン・ブルックナー(1824～96)の『交響曲第4番“ロマンティック”』の初演日です。

今年2024年はブルックナーの生誕200年。クラシック界の主役候補の筆頭です。マーラー同様、“交響曲作曲家”として近年急速に人気が高まるブルックナーの特徴は、“重厚長大”な音楽にして、圧倒的に“男性受けする作曲家”であることです。作品がプログラムの中心に置かれたコンサートでは、休憩時間に男性トイレが大行列に。逆に、女性にはそこまでの人気はない作曲家といえるかもしれません。

その理由は、彼の音楽がメロディよりもハーモニー主体の構成だからなのだとか。ブルックナーの音楽に触れる機会が飛躍的に増える今年は「私、ブルックナーが大好き」という女性が増えるや否や、興味津々。


代表作である交響曲第4番『ロマンティック』の最終稿に当たる1888年版初演は1888年1月22日ウィーン。ちなみに日本初演は、1931年4月24日。ヨーゼフ・ラスカ指揮、宝塚管弦楽団の演奏で行われています。

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田中 泰／Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。