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あなたの町にも龍はいる!日本全国の社寺建築に息づく龍の傑作選

2023.12.26

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〔特集〕開運招福社寺と伝説を巡る 龍神絶景を行く 開運・招福につながる、龍ゆかりの寺社や聖地巡りが今ブームです。中国由来の霊獣、“龍”とは、日本人にとって、一体何なのか。龍神パワーが獲得できる“龍脈”や“龍穴”はどこにあるのか。そもそも日本の龍神信仰とは何なのか。2024年の干支、辰(龍)にゆかりの聖地を訪ね、謎多き日本の“龍文化”の実像とその不思議を紐解き、併せて2024年の開運を祈願します。前回の記事はこちら>>

特集「龍神絶景を行く」の記事一覧はこちら>>

日本人にとって龍は宗教を超えた守り神

龍は神社でも水神として信仰の対象。寺院と神社で違いはあるのでしょうか。「もとは神仏習合でしたので、違いはないと思います。仏教では、和合を大切にするため、日本にある龍信仰とうまく結びついたのかもしれません」と語るのは、前回の記事で仏教と龍のつながりをお話くださった大本山妙心寺の僧侶、津田章彦さん。

火災から守り、幸せに導く守り神として、宗教を超えて信仰されてきた龍。妙心寺以外でも、豊かな表現の龍に出会える8選を挙げてみました。ぜひ、辰年を迎えるにあたり、あなたの守護神になってくれそうな龍を見つけてください。

あなたの町にも龍はいる!社寺建築に息づく龍の傑作選

木彫取材協力/若林 純(寺社彫刻研究者)

●小網神社(東京都)

強運厄除けのシンボル“昇り龍”と“降り龍”

撮影/本誌・坂本正行

1100年以上もの歴史を誇り、明治神宮造営でも知られる宮大工・内藤駒三郎によって1929年に建てられた社殿は、その後の戦禍を免れた日本橋地区唯一の木造神社建築。社殿にあしらわれた昇り龍が神様に参拝客の祈りを伝え、降り龍が神様からのご神徳を授けてくれる。

小網神社
住所:東京都中央区日本橋小網町16-23
TEL:03(3668)1080

●浅草寺(東京都)
都内最古の寺院で神像を囲む8体の龍

写真/浅草寺

約1400年前、今の隅田川で聖観世音菩薩の像が、漁師の檜前浜成(ひのくまのはまなり)・竹成(たけなり)兄弟の投網にかかったことを由緒に持つ「浅草寺」。御水舎には明治から大正にかけて活躍した彫刻家・高村光雲作の龍神像を据え、その周りを8体の龍が囲む。天井にも「墨絵の龍」が描かれている。

浅草寺
住所:東京都台東区浅草2-3-1
TEL:03(3842)0181

●林西寺(石川県)
白山信仰を今に伝える寺の5体の立体龍

撮影/若林 純

白山を開山した泰澄大師が開いたと伝わる、白峰地区最古にして最大の寺院。1863年に竣工された本堂の欄間に、仏・法・僧の三宝を守護する5体の龍が彫られている。永平寺大工である玄之源蔵(くろのげんぞう)の孫にあたる師彭(しほう)の作品。顔や手が立体的に飛び出した躍動感あふれる姿で寺を守っている。

林西寺
住所:石川県白山市白峰イ68
TEL:076(259)2041
定休日:火曜

●北口本宮冨士浅間神社(山梨県)
1900年の歴史を誇る神社で霊峰富士の水を届ける

写真/極楽蜻蛉〈PIXTA〉

110年頃、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の道中でここを訪れ、北側に見える富士山の遙拝所としたことで始まったという歴史の長い神社。世界文化遺産・富士山の構成資産の一つでもある。拝殿などと併せて1733年に造営された手水舎からは、富士山の湧き水が流れている。

北口本宮冨士浅間神社
住所:山梨県富士吉田市上吉田5558
TEL:0555(22)0221

●水澤観世音(群馬県)
観世音菩薩を守護する装飾美あふれる黒龍

写真/水澤観世音

約1300年前に推古天皇、持統天皇の勅願によって開かれた、東京・日光・長野善光寺のちょうど中心に位置する寺。度重なる火災を経て江戸時代に33年かけて修復された現在の本堂の向拝木鼻(きばな)に、阿吽の黒龍があしらわれている。仁王門や本堂の天井にも龍が描かれている。

水澤観世音
住所:群馬県渋川市伊香保町水沢214
TEL:0279(72)3619

●伊豆山神社(静岡県)
関東の名湯を生み出す“赤白二龍”の手水舎

写真/DAR Pictures〈PIXTA〉

「伊豆」の地名の由来ともいわれ、源頼朝や徳川家康もここを訪れた強運守護の神社。温泉の守護神である伊豆山神を祀り、火を司る赤い龍と水を司る白い龍が芦ノ湖から伊豆山にかけて地底に眠っていて、この龍の眼や鼻の穴、口から温泉が湧いているという伝説が残る。

伊豆山神社
住所:静岡県熱海市伊豆山708-1
TEL:0557(80)3164

●児原(こばる)稲荷神社(宮崎県)
独特の彫刻手法で社を支える龍の柱

撮影/若林 純

標高400メートルにある神社で、五穀豊穣、漁業商業の守護神を祀り、県内外から参拝客が訪れる。拝殿の龍柱彫刻は、柱に巻き付くように雲と龍の体が上に伸び、木鼻が顔になっている。これを「雲龍巻柱」といい、宮崎南部と鹿児島にのみ見られる寺社装飾の手法。

児原稲荷神社
住所:宮崎県児湯郡西米良村大字越野尾134
TEL:0983(37)1225

●最上稲荷山妙教寺(岡山県)
八大龍王を祀る寺で出会う青銅製の大龍像

写真/最上稲荷山妙教寺

約1200年前に龍王山中腹で報恩大師が孝謙天皇や桓武天皇の病気平癒を祈願し快癒したことをきっかけに「龍王山神宮寺」という名で始まった寺。御水舎の龍像は明治~昭和の金工作家・加茂霊峰氏によるもの。大きく体をうねらせた、迫力ある姿を見ることができる。

最上稲荷山妙教寺
住所:岡山県岡山市北区高松稲荷712
TEL:086(287)3700

(次回へ続く。この特集の一覧>>)

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年01月号

家庭画報 2024年01月号

取材・文/小倉理加

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