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【おせち料理】京都の料亭・木乃婦 主人髙橋拓児さんの「煮しめ」。2つの鍋で作ります

2023.12.26

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煮しめは1日目に下準備、2日目に2つの鍋で煮る

重箱ではなく、好みの鉢や蓋物に盛るのも趣向が変わってよい。器の形や盛りつけ方によって、定番の煮しめもモダンな印象になる。

煮しめは具材を別々に煮るのが基本とされますが、手間がかかるうえに、鍋も数多く必要となり、他の料理がおざなりになりかねません。そこで髙橋さんが考案してくれたのが2つの鍋で作る煮しめです。

1日目に野菜の切り出しや下ゆで、裏白しいたけの下ごしらえをし、2日目に2つの鍋と2種類のだしを使って炊き上げます。

「材料を2つのグループに分け、根菜類のだしは濃いめに、それ以外のだしは醬油と甘さ控えめのあっさりめに。時差をつけて炊き、素材の色と持ち味を引き立てます」


落とし蓋をして20~30分ですべての具が煮上がり、一気に急冷して味を含める合理的な方法です。

野の幸、山の幸、合わせて7種の素材を2つの鍋で炊き分けた煮しめは、しっとりとふくよかな味わい。手前は素材の色や香りを生かすために薄色のだしを使い、奥は根菜の持ち味を引き出すために醬油や甘みを利かせた濃いめのだしを使っている。 2種類のだしと時差炊きで、中まで味をしみ込ませた煮しめ。30分以内で煮たあとは、煮汁ごと一気に冷やします。

【材料・4人分】

里いも12個、れんこん大1節、にんじん2本、たけのこ水煮1本(200グラム)、どんこしいたけ12個、魚のすり身100グラム、すり身用のだし5ml、ふき100グラム、きぬさや8枚、A(だし900ml 醬油・みりん・酒各75ml 砂糖10グラム 塩少々)、B(だし900ml 薄口醬油30ml 酒15ml 砂糖5グラム 塩少々)、塩・酢・片栗粉・柚子の皮・木の芽各適量

【作り方】

1日目
(1)里いもは皮を六方にむき、米のとぎ汁(分量外)で竹串が刺さるくらいにゆで、水にさらす。
(2)れんこんは皮をむいて1.5センチ厚さの半月切りにし、酢を入れた湯でゆでる。にんじんは皮をむき、1.5~2センチ厚さに切り、硬めにゆでる。たけのこはゆでて水にさらし、くし形に切る。
(3)しいたけは軸を切り、飾り切りする。
(4)魚のすり身はフードプロセッサーで混ぜ、だしと合わせる。
(5)しいたけの内側に片栗粉をはたき、(4)を塗る。蒸し器で15分蒸す。
(6)ふきはゆでて皮をむき、5センチ長さに切る。きぬさやは筋を取り除き、酢を入れた湯でゆでる。

2日目
(7)鍋を2つ用意する。
(8)鍋にA、里いもとれんこんを入れて落とし蓋をし、沸いたら15分弱火で煮、にんじんを加えて5分煮、煮汁ごと鍋を氷に当てて冷ます。
(9)別の鍋にB、たけのこを入れて落とし蓋をし、沸いたら15分弱火で煮る。(5)の裏白しいたけとふきを加えて5分煮、完成30秒前にきぬさやを入れて煮、煮汁ごと鍋を氷に当てて冷ます。器に盛り、せん切りにした柚子の皮と木の芽を飾る。


髙橋拓児さん(たかはし・たくじ)
日本料理、仕出しに定評がある京都の料亭「木乃婦」の3代目主人。伝統的な京料理に科学的な調理技法を取り入れた料理を提案。日本の食文化を次代につなぐ活動にも尽力している。
京都市下京区岩戸山町416 TEL:075(352)0001

・この特集の一覧はこちら>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年01月号

家庭画報 2024年01月号

調理/髙橋拓児(木乃婦) 撮影/大道雪代 取材・文/西村晶子

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