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祖国を離れた悲しみの先に……。アメリカ亡命後のラフマニノフが残した狂詩曲

2023.11.07

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第68回 ラフマニノフ『パガニーニの主題による狂詩曲』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

アメリカ亡命後のラフマニノフが残した狂詩曲

今日11月7日は、セルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)の『パガニーニの主題による狂詩曲』の初演日です。

ロシア革命の混乱のさなかにロシアを離れたラフマニノフは、新天地アメリカでの生活費を稼ぐために、ピアニストとしての活動を優先せざるをえませんでした。ピアニストとして圧倒的な成功を収めるものの、多忙な演奏活動によって作曲の時間は激減。「もう何年もライ麦のささやきも、白樺のざわめきも聞いていないのに、作曲などできるわけがない」という言葉からは、祖国を喪失したラフマニノフの悲しみが伝わってくるようです。

そんな中、夏の休暇を過ごすために訪れたスイス・ルツェルン湖畔の別荘で作曲された作品が、ピアノを独奏楽器とした25部からなる協奏的狂詩曲『パガニーニの主題による狂詩曲』でした。


初演は1934年11月7日、ボルチモアにおいて、ラフマニノフ自身のピアノと、レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア管弦楽団の演奏によって行われています。



田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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