ピアソラブームの立役者、現代最高のチェリストの1人ヨーヨー・マとは？

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」　難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら＞＞

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第37回　ピアソラ『リベルタンゴ』

イラスト／なめきみほ

1990年代に巻き起こったピアソラブームの立役者

今日10月7日は、現代最高のチェリストの１人ヨーヨー・マ（1955～）の誕生日です。

5歳にして聴衆の前で演奏し、7歳でJ・F・ケネディ米大統領に演奏を披露。8歳のときにはレナード・バーンスタインが行ったコンサートでテレビに出演するなど、幼い頃からその才能をいかんなく発揮してきたヨーヨー・マ。その魅力は、クラシック音楽のみならず、圧倒的な演奏能力を生かしたさまざまなジャンルへのアプローチです。

映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネやジョン・ウィリアムズらの作品を手がけたアルバムの魅力は圧倒的。ジャンルを超えた人気を誇ることにも納得です。そのきっかけとなったのが、1998年に放送されたサントリーウイスキーのCMです。映像の中でヨーヨーが奏でる『リベルタンゴ』のインパクトは素晴らしく、同曲が収められたアルバム『ヨーヨー・マ・プレイズ・ピアソラ』が空前の大ヒットを記録したのでした。


まさに、1990年代に巻き起こったピアソラブームの立役者です。

田中 泰／Yasushi Tanaka

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一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。