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父・尾上菊之助さんとともに『連獅子』に挑む尾上丑之助さん(9歳)をインタビュー

2023.09.20

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歌舞伎俳優ファイル:尾上丑之助さん

現在9歳の尾上丑之助さんは祖父の中村吉右衛門さんの三回忌追善公演で、父・尾上菊之助さんとともに『連獅子』に挑む。まずはご自身と“歌舞伎”との出会いについて伺った。

「2歳だった初御目見得が最初なのですがほとんど覚えていません。いちばん古くて覚えているのは『夏祭浪花鑑』の市松で出たときです。おんぶしてもらったのが、とても嬉しかったです」

この『夏祭浪花鑑』は2018年6月の歌舞伎座でのもので、団七九郎兵衛を演じたのは吉右衛門さんだ。ほかにも歌舞伎の思い出はあるのだろうか。


「小さい頃から立廻りが好きで『マハーバーラタ戦記』(2017年10月)はよく観ていました。いつか演ってみたいお役は弁天小僧菊之助です。稲瀬川で白浪五人男が揃って、弁天小僧菊之助だと名乗るときの長台詞も立廻りもかっこいいです。どちらも、録画した映像を家でよく観ています」

踊りと演技、どちらが好き?

「どちらも好きです。踊りだと2022年9月の『藤戸』の間狂言で演った(浜の童)和吉がいちばん好きです」

『連獅子』の親獅子の精(尾上菊之助)、仔獅子の精(尾上丑之助)。©松竹

『連獅子』の親獅子の精(尾上菊之助)、仔獅子の精(尾上丑之助)。©松竹

『連獅子』にはどんな思いがある?

「お父さんと『連獅子』ができること、お父さんと一緒に踊れることが嬉しいです。大変かっこいい役なので、いつか演ってみたいと思っていました。2023年7月から宗家の(藤間)勘祖先生と(藤間)勘十郎先生から教わっています。前半(前シテの狂言師左近)の部分は頭に入っていますが、獅子(の精)の後半はこれからです。この前、本番用の獅子の毛をかぶってみたのですが、重くてびっくりしました。一生懸命お稽古をして毎日を千穐楽だと思って演りたいと思います」


尾上丑之助さん
2013年東京都生まれ。父は5代目尾上菊之助。父方の祖父は7代目尾上菊五郎、母方の祖父は2代目中村吉右衛門。2016年歌舞伎座『勢獅子音羽花籠』で寺嶋和史の名で初御目見得。2019年歌舞伎座『絵本牛若丸』の源牛若丸役で7代目尾上丑之助を襲名し、初舞台。

〔今月の歌舞伎〕

【南座】
九月花形歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内
『新・水滸伝』 中村隼人宙乗り相勤め申し候



中国四大奇書の一つ『水滸伝』を下敷きに誕生した『新・水滸伝』。花形の歌舞伎俳優たちの共演で、宙乗りや立廻りなど見どころが満載。出演は中村隼人、中村壱太郎、浅野和之、市川門之助、市川中車ほか。

~2023年9月24日
午前の部 11時開演
午後の部 15時30分開演

一等席1万5000円ほか
チケットホン松竹:0570-000-489

【歌舞伎座】
歌舞伎座新開場十周年
秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門三回忌追善


~2023年9月25日
●昼の部 11時開演
一、『祇園祭礼信仰記/金閣寺』 二、新古演劇十種の内『土蜘』 三、秀山十種の内 『 二條城の清正』

●夜の部 16時30分開演
一、『菅原伝授手習鑑/車引』 二、『連獅子』 三、『一本刀土俵入』

※尾上丑之助さんは夜の部の『連獅子』に狂言師左近後に仔獅子の精役で出演します。

1等席1万8000円ほか
チケットホン松竹:0570-000-489

この記事の掲載号

『家庭画報』2023年10月号

家庭画報 2023年10月号

撮影/岡積千可 構成・文/山下シオン ヘア&メイク/キクチタダシ

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