
〔特集〕今秋、感動の体験旅へ 京都・奈良 日本が世界に誇る2大古都、京都と奈良。世界文化遺産にも登録されている、この2つの都市の文化的価値と魅力を、料亭、庭園、建築などに焦点を当てて紐解いていきます。さらに美味処、話題のスポットの情報もお届けします。前回の記事はこちら>>
訪ねる人・加藤雅也さん(かとう・まさや)1963年奈良県生まれ。俳優として、幅広い役柄を通して唯一無二の存在感を放つ。2019年より奈良市観光特別大使を務め、2023年には天理市の教育・芸術スーパーバイザーに就任。奈良の魅力と奈良愛を発信し続けている。平城遷都以前の藤原京の時代に、天武天皇が皇后の病気平癒を願って建立を発願したとされる薬師寺。2つの塔を持つ「双塔式」の伽藍配置や建築様式にも、白鳳時代の特徴が見て取れます。
ご案内くださった副住職 生駒基達(きたつ)さんは「今春、12年に及ぶ解体修理を終えた東塔は創建当初からの建造物です。特徴の一つは屋根の軒の出方に大小2種類があることです。この小さな屋根は裳階(もこし)という飾り屋根で、ほかに類をみない特殊な塔といえます」。
「解体修理というのは、すべての部材を取り外し、組み上げたのですか」と問う加藤さんに対し、頷く生駒さん。




薬師寺(やくしじ)
奈良市西ノ京町457
TEL:0742(33)6001
(開)8時30分~17時(拝観受付は16時30分まで)
※次回に続く
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撮影/大泉省吾 ヘア&メイク/川代麻世〈mayostips〉取材・文/冨部志保子 参照資料/『古寺行こう(3東大寺 4興福寺 5薬師寺 10唐招提寺)』(小学館)、『奈良で学ぶ 寺院建築入門』(集英社新書) ※施設・店舗は臨時休業の場合があります。事前にご確認のうえお出かけください。『家庭画報』2023年10月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。