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「グッチ オステリア」のシェフが未知なる食を求めて鹿児島へ!旅から生まれた特別ランチ会も〔参加募集〕

2023.09.12

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〔特集〕読者限定 特別ランチ会への誘い 食のワンダーランド日本見聞録(鹿児島編) 前編 イタリア人のアイデンティティを核として、伝統的なイタリア料理に日本の食材を用いて独創性あふれるコンテンポラリーな表現を探求してきた「グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラトウキョウ」のヘッドシェフ、アントニオ・イアコヴィエッロさんが、日本の未知なる食材や食文化に触れる旅に出かけました。旅から生まれた1日限りのランチ会も開催!詳細、応募はこちらから>>

郷土の食材探訪 薩摩の「色」に魅せられて

アントニオさん〔旅するシェフ〕アントニオ・イアコヴィエッロさん
イタリア・カンパーニア州出身。2021年に来日し、同年10月「グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラ トウキョウ」ヘッドシェフに就任。「ミシュランガイド東京 2023」で1つ星、「50 Top Italy(世界のベストイタリアンレストラン)2023」で3位および「シェフ・オブ・ザ・イヤー」(ダミコ賞)に輝く。

写真・「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」から桜島を望む。「ナポリのヴェズヴィオ山とそっくり」とアントニオさん。


「酒ずし」

ナポリと姉妹都市。鹿児島のマンマの味 海の幸、山の幸たっぷりの「酒ずし」を中心に、じっくり柔らかく炊いた“とんこつ”、ゴーヤーの酢のもの、マガキガイという珍しい貝が並ぶ宴卓。どれも鹿児島の伝統地酒である「黒酒」を使った滋味あふれる郷土料理。

黒酒/東酒造
天然アミノ酸がもたらす、魔法の料理酒

米と麴と水から造られる日本酒は、室町時代に“火入れ”と呼ばれる保存方法が発明される以前は、木灰を溶かした水で発酵を止め腐敗を防いでいました。灰汁(あく)を使うゆえ“灰持酒(あくもちざけ)”とも呼ばれる古の酒を現代に甦らせたのが「東酒造」の「黒酒」です。


アントニオさん

「黒酒はイタリアのパッシート(陰干しぶど うで造る甘いワイン)を思わせる」とアントニオさん。

火入れをしないため、でんぷんやたんぱく質を分解する酵素が生きており、また、米由来のアミノ酸が豊富でうまみが強いのが特徴。肉や魚を柔らかくしたり、味わいに深みをもたらす万能調味料として鹿児島では親しまれてきました。

醪(もろみ)を仕込む現場を見学

醪(もろみ)を仕込む現場を見学。

戦時中の米統制により一時製造が途絶えましたが、東酒造では製法を見直し、米の使用量も3倍に増やして、より優れた酒として復活させたのです。

黒酒をたっぷり使った鹿児島の郷土料理が「酒ずし」。すし酢ではなく黒酒を使った押しずしで、一説によれば、花見の折、身分の高い女性たちが密かに酒を楽しむために編み出された料理だとか。

6時間ねかせた酒ずし。

6時間ねかせた酒ずし。しゃもじを差し込んで底からすくい上げて取り分ける。

東酒造では、杜氏が酒造りを終えて故郷に帰る前に、皆で酒ずしを食べて労をねぎらったそうです。

アントニオさんも酒ずし作りに挑戦。

アントニオさんも酒ずし作りに挑戦。 完全に冷ましたご飯に黒酒を注ぎ、切るように混ぜる。

同社の会長である福元万喜子さんによる作り方は、米4合に黒酒3合を合わせたご飯と山の幸、海の幸を段々に重ね、重石をして6時間ほど熟れさせるというもの。

時間が経つにつれご飯が 酒を吸っていくので重石を増やしていく

時間が経つにつれご飯が 酒を吸っていくので重石を増やしていく。

時間とともに発酵が進み、翌日もまた違った味わいが楽しめるといいます。

「イタリアでよく食べられるお米のインサラータ(サラダ)に通じる」とアントニオさんも興味津々です。

東酒造
住所:鹿児島市小松原1-37-1
TEL:099(268)2020

薩摩のさかな/田中水産
知られざる地元の魚に光を当てて

鹿児島市中央卸売市場

朝焼けの中、鹿児島市中央卸売市場に船やトラックで魚が続々と運び込まれる。

東酒造は、鹿児島の食を支える活動もしており、その同志の一人である「田中水産」の田中 積さんは、鹿児島大学と南さつま市と共同で「かごしま深海魚研究会」を運営しています。

田中 積社長。

「うんまか深海魚」の魅力を語る田中 積社長。

きっかけは「漁師が減っている」こと。流通に乗らない魚が取れると労力ばかりで実入りが減り、その結果、漁師のなり手も減ってしまうのです。そこで田中さんは、人気はなくてもおいしい魚、とりわけ水深200メートル以深に生息する深海魚を積極的に売ろうと決意。名づけて「うんまか深海魚」を飲食店にすすめています。

鹿児島名物のキビナゴ。

鹿児島名物のキビナゴ。

ナミクダヒゲエビ。

うまみの強い深海のナミクダヒゲエビ。

ツキヒガイ

表と裏で白と赤の2色の貝殻を持つため、 月と太陽になぞらえてツキヒガイと呼ばれる貝。

「料理屋さんで評判になれば小売店も扱うようになるので」。

市場に並ぶ深海魚の豊富なことにアントニオさんも感嘆。未利用魚や捨てられてしまうエビの頭なども早速注文しました。

田中水産
TEL:099(227)2789

※次回に続く

家庭画報 読者限定企画
旅から生まれた1日限りのランチ会
〜カゴシマに捧げる、私の料理〜

鹿児島に捧げるコースをアントニオ ヘッドシェフが披露。撮影/本誌・坂本 正行

鹿児島に捧げるコースをアントニオ ヘッドシェフが披露。撮影/本誌・坂本 正行

鹿児島への旅から戻ったアントニオヘッドシェフは、さっそく現地で出合った食材、旅からのインスピレーションから、次々と新たな料理を生み出しました。

取材での貴重な体験を『家庭画報』読者とシェアするべく1日限りの特別ランチ会を開催いたします。鹿児島への思いにあふれた料理をご披露いただきます。

Mare e Monti(マーレ・エ・モンティ)

Mare e Monti(マーレ・エ・モンティ)低温調理で柔らかく仕上げた黒豚を深海のナミクダヒゲエビを乾燥粉末にした“塩”を使ったソースで味わう、マーレ・エ・モンティ(海と山)。

Zuppa di Pesce(ズッパ・ディ・ペッシェ)

Zuppa di Pesce(ズッパ・ディ・ペッシェ)柔らかくゆでたパスタをブロードに浸し、トマトとナミクダヒゲエビの頭で仕込んだソースを添えた、ズッパ・ディ・ペッシェ仕立て。


Triglia alla Cacciatora(ヨメヒメジのカッチャトーラ)

Triglia alla Cacciatora(ヨメヒメジのカッチャトーラ)カッチャトーラとは猟師風という意味で、アントニオさんオリジナルのカッチャトーラ・ペースト(パン、オリーブ、ローズマリー、ケイパー、ドライトマト)に鹿児島のパッションフルーツを加えてヨメヒメジの間にサンド。

Ricotta e Bamboo(緑竹とリコッタ)

Ricotta e Bamboo(緑竹とリコッタ)シロップマリネとカラメリゼの2種類に仕立てた緑竹たけのこをリコッタクリームと合わせて。イタリア南部ソレント地方の“洋梨とリコッタ”に着想を得たデザート。

「特別ランチ会」応募のご案内

ランチ会は個室「Room of Mir rors」で開催予定。撮影/本誌・西山 航

ランチ会は個室「Room of Mir rors」で開催予定。撮影/本誌・西山 航

日時:2023年10月31日(火)12時~
会場:グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラ トウキョウ(東京・銀座)
内容:1日限りの特別ランチコース 5品予定。
募集人数:10名(お一人さまでの応募も可。定員を超えた場合は抽選)
参加費:お一人さま2万5000円(税・サービス料込みのお食事代のみ。ドリンク料金、会場までの交通費等は含まれません)

応募はこちらから>>

※当社のプライバシーポリシーおよび個人情報のお取り扱いに関しては、こちらよりご確認、同意のうえご応募ください。

この記事の掲載号

『家庭画報』2023年10月号

家庭画報 2023年10月号

撮影/阿部 浩 取材・文/池田愛美 撮影協力/城山ホテル 鹿児島

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