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空海生誕の地、讃岐国・善通寺へ

2023.08.22

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〔特集〕誕生1250年記念「空海を旅する」──即身成仏への道 
今から1250年前に誕生した日本で最初の人類普遍の天才・弘法大師空海は、大宇宙の真理に従い、多様性(Diversity)を尊重し、すべてを受け入れること(Inclusion)を実践していました。その教えの根本唯一の目的は、人を幸せに導くこと。宗旨、身分、人種、生物、無生物を問わず、宇宙に存在するものすべては大日如来の顕れであるとした空海の教えの実践が世界平和につながります。前回の記事はこちら>>


空海生誕の地、讃岐国・善通寺へ

善通寺国指定重要文化財で、日本で3番目の高さを誇る五重塔を背にする菅法主。


善通寺
善通寺・御影堂(香川)

善通寺御影堂での朝勤行の様子。毎朝菅法主が執り行い、10名の僧侶と一緒に、真言宗の常用経典『理趣経』を唱える。

774(宝亀5)年、5つの山がまるで屛風のように連なる屛風浦五岳山を背にした讃岐国の有力豪族・佐伯家に、後の空海となる佐伯直真魚(さえきのあたいまお)が生まれました。

「総本山善通寺」は、唐から戻った空海が、師匠である真言密教第七祖の恵果(けいか)和尚がいた青龍寺を模して建立。現在は「金堂」を中心とした伽藍(東院)と、佐伯家邸宅跡にあたる「御影堂」を中心とした誕生院(西院)からなります。


今年は誕生1250年記念事業を開催し、50年に一度しか開帳されない秘仏本尊「瞬目大師像(めひきだいしぞう)」や御尊像「稚児大師立像」、重要文化財「五重塔」の初層と第二層を特別公開。国内外から多くの参拝客が訪れました。善通寺の中で唯一、50年前の1200年記念も経験しているのが、2018年より真言宗善通寺派管長を務める菅(すが)智潤(ちじゅん)法主です。
寺の参拝客のうち真言宗を信仰しているのは2~3割ほどで、その宗派はさまざまだそうです。
「参拝客にとって宗旨はあまり関係ないようで、その中心は“大師信仰”です。お大師様も華厳宗本山の東大寺に真言院を作ったように、いろいろな人と満遍なくつきあい、宗旨の垣根を超えて教えを広めてきました。分け隔てなくすべてを受け入れるこの寛容性は、他の宗派にはない、真言宗ならではの特徴だと思います」と菅法主は話します。

その参拝客の多くを占めるのがお遍路さんです。四国八十八ヶ所霊場巡りは江戸時代に盛んになりますが、もともと海に囲まれた四国は聖地として信仰を集めていて、海岸沿いに一周する“浄行(じょうぎょう)”などの修行の地であったことに由来するといいます。
「四国は道が聖地で、寺は通過点にすぎません。そして密教は目で見て教えを体得する体験型の宗教。歩いてお遍路することは、お大師様の教えの実践にほかなりません」と、菅法主も一年かけて八十八ヶ所を巡るようになって21年目になるそう。そしてお遍路を支えるのがお接待文化です。
「四国の人はお遍路さんのことをお大師様だと、自分の代わりに巡ってくれるのだと思い、接待そのものを喜びに感じています。誰かの喜びが自分の喜びなのです。これを仏教用語で“利他”といい、お大師様が初めて使った言葉です。この利他の実践こそが今、必要とされるお大師様の教えであり、私たちが究極的に目指すところです」。

善通寺県の天然記念物で、樹齢千数百年とされる大楠。空海が生まれた時から大樹で、幼少期にはここで遊んでいたと伝わる。

善通寺母の玉寄御前の部屋からいちばん近いところにあり、空海が生まれた際に産湯として使われたといわれる井戸。当時から水脈が途切れることなく、今も現役。

善通寺金堂の御本尊「薬師如来坐像」。薬壺を手に蓮の上に座り、病を癒やし福徳を与える。

善通寺「稚児大師立像」が普段安置されている奥殿の真下を通って、御影堂の地下を左回りに歩いていく「戒壇巡り」の入り口。真っ暗な道中を壁伝いに進みながら自分を見つめ直す、修行の場。

総本山善通寺
●香川県善通寺市善通寺町3-3-1
https://zentsuji.com/

※次回に続く

この記事の掲載号

『家庭画報』2023年09月号

家庭画報 2023年09月号

撮影/鍋島徳恭 本誌・西山 航 取材・文/小松庸子 ※ この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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