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〔女性外来を訪ねて〕“人間が好き”を基本に会話重視の医療を。山口県尾中病院

2023.08.09

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天野惠子先生のすこやか女性外来 第15回(04)日本の女性医療、性差医療の先駆者で、ご自身の更年期体験も山ほどお持ちの、天野惠子先生の連載「すこやか女性外来」。今回は、天野惠子先生が推薦する全国・女性外来を紹介します。

【天野惠子先生が推薦】全国・女性外来を訪ねて
尾中病院 女性外来 松田昌子先生


●前回の記事
自覚しにくく誰でもなりうる加齢性難聴

研究テーマは「エストロゲンと運動と女性の健康」
“人間が好き”を基本に会話重視の医療



松田昌子先生

松田昌子先生(まつだ・まさこ)
山口大学名誉教授。1973年山口大学医学部卒業。米国マウントサイナイ病院循環器科勤務等を経て2000年より山口大学医学部保健学科教授、2003年~2013年同附属病院女性診療外来主任併任、2020年3月まで同非常勤医師。同年4月より尾中病院女性外来医師(火曜午前)。阿知須同仁病院女性総合外来にも勤務(月曜午後)。

診療を通して気づいた女性医療のあるべき姿


松田昌子先生の女性医療歴は、2003年、山口大学医学部附属病院女性診療外来の主任としてスタートしました。

待合室

2020年に新築移転した尾中病院の待合室は広々とした造り。

診察室

プライバシーに配慮した診察室。

外来新設にあたり、「エストロゲン・運動・女性の健康」を研究テーマに掲げていた松田先生に白羽の矢が立ったのです。他科の女性医師や多職種のコメディカル(医療従事者)の幅広いサポートを受け、時間をかけた診療の中で多くの気づきがあったといいます。

尾中病院の外来看護師たち

尾中病院の外来看護師たち。コメディカルの支えは女性外来発展に不可欠だという。

問診票

女性外来受診者用の問診票。

「女性は医師が話を真剣に聞いているか否かにとても敏感で、そのことが医師への信頼度を大きく左右すること。治療についての患者の希望は多様であること。こちらの考えを押しつけるのではなく、会話を通して両方が納得できる着地点を見つける大切さを学んだことが今も役立っています」(松田先生)。

更年期症状を予防・改善。運動の大切さを伝える


松田先生は更年期の女性たちに特に運動の大切さを伝えています。自律神経失調、高血圧、脂質異常、骨粗しょう症、うつ症状などエストロゲン欠乏によって生じる多くの不調を予防・改善するからです。

「ウォーキングなどの有酸素運動にスクワットなどのレジスタンス運動を組み合わせるとベストです」。

松田先生には医学生の頃から心に留めている言葉があります。「理想の医師とは賢者にも愚者にも、高慢な人にも謙虚な人にも、広く関心をもてる人、つまり人間が好きな人である」──。

「『ハリソン内科学』巻頭で出会って以来、医師の心構えの原点として折に触れ思い出します」。

ハリソン内科学

「理想の医師とは人間が好きな人である」の文章が載る『ハリソン内科学』は、内科学テキストの最高峰と評価が高い。

今後は内科や皮膚科に在籍する女性医師らとも協力体制を作り、女性医療をさらに充実させたいと考えています。

Information

社会医療法人いち樹会 尾中病院

山口県宇部市寿町1‐3‐28

天野惠子先生のすこやか女性外来

1「更年期は女性の体の“変化のはじまり”」
1−1 更年期と“その後”の元気のために、体の変化を知りましょう
1−2 女性の健康の守り神・エストロゲンがゼロになったら、生活習慣で補いましょう
1−3 更年期の不調や病気予防に! 女性医療の先駆者が教える生活習慣の「基本5か条」
1−4 女性外来を訪ねて「伊豆美レディスクリニック」

2「だるさ、頭痛、冷え、動悸も。更年期の不調は全身に」
2-1 10年間、我慢するのはもったいない。自分に合う対処法を見つけましょう
2-2 更年期の症状が全身に出るのはなぜ? 訴えの多い10の不調と対処法
2-3 更年期症状の程度を知り、適切な対処法を。専門医も使う簡易テストでセルフチェック!
2-4 女性外来を訪ねて「春日クリニック」

3「不眠、イライラ、うつ、思考力低下。更年期は心も脳も不安定」
3-1 不眠、イライラ、うつ、思考力低下…。更年期のメンタルの不調を正しく知ろう
3-2 更年期のメンタルヘルスを左右する3つの物質とは。減少すると起こる不調は?
3-3 更年期のメンタルを改善するには? 症状に応じた漢方薬や生活習慣の見直しを
3-4 女性外来を訪ねて「こころとからだの杉本クリニック」

4「女性の元気を支える“骨・筋肉・血流”の三本柱」
4-1 更年期以降の人生を健やかに過ごすには、“骨・筋肉・血流”の三本柱が大切です
4-2 骨量と筋肉量は何歳からでも改善できる! まず年齢による変化を知りましょう
4-3 脳と心臓の健康を保つカギは「血流」。動脈硬化を防ぐために注意したい3つのリスク
4-4 女性外来を訪ねて「和歌山ろうさい病院 女性専門外来」

5「骨粗しょう症を予防し、“転んでも折れない骨”をつくる」
5-1 骨粗しょう症を予防するために、骨量維持は更年期女性の重要な“ミッション”!
5-2 “女性であること”が骨粗しょう症のリスク!? 骨量減少に気づくために5年に1度の骨密度検査を
5-3 骨は自分でつくるもの。骨粗しょう症を防ぐために、実践したい食事と運動とは?
5-4 女性外来を訪ねて「アットホーム表参道クリニック」

6「“高血圧なんて関係ない”は大きな間違い。今から減塩を」
6-1 自分には関係ないと思っていませんか? 更年期以降、誰にも高血圧のリスクが生じます
6-2 加齢とともに女性の血圧は3段階で変化します。自分の“高血圧リスク”を知って対策を
6-3 血圧を下げるための7か条とは? 自然に減塩できる野菜スープのレシピも
6-4 女性外来を訪ねて「山梨県立中央病院 女性専門家」

7「心筋梗塞や狭心症のリスクを高める女性の糖尿病」
7-1 女性の糖尿病は男性以上に高リスク! 更年期以降は血糖値を上げない生活を
7-2 血管に及ぼす影響は大! 女性こそ注意すべき「糖尿病」とはどんな病気?
7-3 自分の“糖尿病リスク”を知って、今から対策を! 実践したい生活習慣もご紹介
7-4 女性外来を訪ねて「ソフィア北円山クリニック」

8「女性の脂質異常症は、過剰に怖がらなくて大丈夫」
8-1 コレステロールも中性脂肪も必要な栄養素!? 性差で考える“女性の脂質異常症”
8-2 更年期以降の女性は脂質異常症になりやすい体に。コレステロールが増えても慌てないで!
8-3 コレステロールは自力でコントロール! 薬の前に生活習慣を改善しましょう
8-4 女性外来を訪ねて「順天堂大学医学部附属浦安病院 女性専用クリニック」

9「更年期から気をつけたい心臓の血管にかかわる病気」
9-1 更年期以降増え始める女性の「狭心症・心筋梗塞」。気をつけたい心臓の血管にかかわる病気
9-2 更年期以降気をつけたい「狭心症・心筋梗塞」とはどんな病気? 男性との違いも解説
9-3 狭心症・心筋梗塞の症状には性差が! 女性の症状は広範囲に及び、診断されにくい
9-4 女性外来を訪ねて「高知いちょう医院」

10「動悸は更年期以降によくある症状。心配のいらない加齢現象です」
10-1 動悸は自律神経の乱れで生じる、更年期症状の一つ
10-2 「動悸・息切れ、不整脈」は中高年女性に多く、精神的ストレスの影響も
10-3 動悸・息切れが起きたときの対処法や予防法
10-4 女性外来を訪ねて「西松園内科医院」

11「20年後、30年後の元気のために更年期から脳卒中の予防を」
11-1 くも膜下出血は女性に多い。50歳になったら全身の健康チェックを行いリスクを洗い出しましょう
11-2 脳卒中には血管が詰まるタイプと破れるタイプがある
11-3 家族歴のある女性は特に気をつけたい「くも膜下出血」
11-4 女性外来を訪ねて JCHO久留米総合病院 女性総合診療科「なでしこ」

12「今から始める認知症対策。恐れるより、まず知ることからを」
12-1 女性はリスクが高いからこそ、“ならないための心がけ”が大事。予防の一歩は正しい知識から
12-2 認知症の7割近くはアルツハイマー型認知症
12-3 更年期の物忘れは、認知症とは違います
12-4 女性外来を訪ねて「岡山中央病院セントラル・クリニック伊島 ウィミンズメディカルセンター」

13「認知症は“生活習慣病”です。予防のために今、できること」
13-1 認知症は“生活習慣病”です。日常生活の改善と難聴対策も忘れずに
13-2 研究からわかった認知症のリスク要因
13-3 天野先生がすすめる5つの認知症予防策
13-4 女性外来を訪ねて「京都大学医学部附属病院 産科婦人科 ヘルスケア外来」

14「更年期から気をつけたい目の病気白内障、緑内障、ドライアイ」
14-1 更年期から気を付けたい3つの目の病気。50歳を過ぎたら毎年眼科検診を
14-2 更年期から気をつけたい白内障、緑内障、ドライアイ
14-3 目の病気の原因は「加齢」だけではありません。リスクと対策
14-4 女性外来を訪ねて「回生病院 女性漢方外来・ペインクリニック科」

15「若者も更年期世代も気になる女性のめまい、耳鳴り、難聴」
15-1 女性はめまいを起こしやすい。よくある症状だからといって油断は禁物
15-2 若者も更年期世代も気になる「女性のめまい」。年代ごとに異なる原因と病気
15-3 自覚しにくく誰でもなりうる加齢性難聴
15-4 女性外来を訪ねて「尾中病院 女性外来」

*NPO法人性差医療情報ネットワーク「女性外来マップ」では、女性外来を開設している医療機関(2018年現在約300か所)のリストを公開。 URL:http://www.nahw.or.jp/hospital-info *「女性外来オンライン」(天野惠子先生主宰)では、天野先生ご自身が厳選した女性の健康の回復や維持に役立つ信頼性の高い情報を発信している。 公式サイト「女性外来オンライン」:https://joseigairai.online/ YouTube「女性外来オンラインチャンネル」はこちら>>
取材・文/浅原須美 写真提供/尾中病院

『家庭画報』2023年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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