“教わり、学ぶ”ことは人生を変える宝物。映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』など

先生や師匠の教えが人の人生を変えてくれることの尊さを伝える記録映画。

『世界のはしっこ、ちいさな教室』はブルキナファソのティオガガラ村、シベリアの雪原で遊牧生活をするエヴェンキ族のキャンプ地、バングラデシュのスナムガンジ地方の農村にある学校が舞台となっている。

『世界のはしっこ、ちいさな教室』

©Winds-France 2 Cinéma-Daisy G. Nichols Productions LLC-Chapka-Vendôme Production　配給：アルバトロス・フィルム

各地の3人の先生が生徒たちの状況を把握し、何を教えるべきなのかを真剣に考え、創意工夫と熱い情熱、強い根気で教壇に立つ様子が丁寧に紹介されている。

冒頭はブルキナファソの新人教師。インフラも整っていない地方で50人もの生徒たちを前に公用語であるフランス語で教鞭を執るのだが、5つの言語が飛び交う教室で生徒全員が理解するのは難しい。1人の少年が授業中に泣いた理由に気づき、克服へと導く。3人の教師の物語が順に展開していく。

『絶唱浪曲ストーリー』

©Passo Passo+Atiqa Kawakami　配給：東風

『絶唱浪曲ストーリー』は一人の女性が浅草の木馬亭に通うようになって伝説の浪曲師・五代目港家小柳にめぐり会い、弟子入りし、師匠の亡き後に港家小そめで名披露興行を迎えるまでの物語。

生前の小柳の映像にある浪曲独特の節回しやキレのいい啖呵、曲師・玉川祐子とのスリリングな掛けあいには、瞬く間に魅了される。監督の川上アチカが8年かけて完成させた傑作だ。