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フランスマダムは献立に迷わない。気負わず、手早く、おいしい食事の秘訣とは?

2023.07.28

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子どもたちが巣立った、大人だけの暮らし。材料を無駄にすることなく、時間も手間もできるだけかけずに、その日の気分にあった出来立てを食べたい──。料理研究家の上田淳子さんが自身の経験をもとにまとめた1冊『フランスの台所から学ぶ 大人のミニマルレシピ』(世界文化社)が話題です。上田さんによれば、ミニマルレシピのお手本は、修業時代に出合ったフランスの台所にあるそう。本書から一部を抜粋してお届けします。 記事の最後には本書のプレゼント企画も。ぜひご応募ください。 前回記事>>

フランスの台所に学ぶワンパターンの食事


文/上田淳子(料理研究家)

美食大国フランスの台所をのぞいてみると、決してレストランで食べるような手の込んだ料理を毎日作っているわけではありません。

むしろウィークデーは仕事から帰ってきて、時間も手間もかけず、最低限の道具でさっと作るのみ。品数も素材数も少なくシンプルな調理方法で、たんぱく質と季節の野菜のひと皿があれば基本的にはOK。献立は考えません。


ミニマルレシピフランスに副菜はありません。ひと皿加えるならシンプルな前菜を。

考え方も非常にシンプルで、自分がその日に食べたい素材を選び、食べたい味に仕上げます。日本ほど基本調味料も、料理のバリエーションも多くないので悩むこともありません。

食にこだわりがあるのにどうして? と思われるかもしれませんが、フランス人にとっては自分の好みや気分と同じくらい素材をどのように調理するとおいしいかということが重要です。

例えば蒸し煮してふっくらおいしい素材をわざわざ焼きません。そういった意味では常にワンパターンなのです。

味つけは基本的に塩だけ、使用する素材は肉か魚+季節の野菜、調理法はそれぞれに向くものという非常にミニマルなレシピ。そうなるとレシピを見なくても作れるので調理中のストレスもなく、食べる愉しみに集中できます。

無理なアレンジをせずに素材をおいしく食べる術を知ることが、大人の洗練された食の愉しみであるとフランスの台所で学びました。

味つけは塩だけ。調味料の配合は不要です


どうしてミニマルに料理することをフランスに学ぶのか、最大の理由は塩にあります。味噌や醤油を使う和食と違って、フレンチは塩のみ。塩加減さえきちんとすれば味はおのずと完成します。ほかの調味料との比率も不要です。これって料理をするうえで思った以上に気がラクなんです。

おいしい塩の分量はほぼ決まっていて、最初に肉や魚に塩をすり込むので、途中で調味料を加えることがほとんどありません。最後に味をみて足りなければ塩を足せばいいだけ。なんなら食べ始めてからでもかまいません。

調理中の塩は粗塩(伯方の塩や赤穂の天塩など)を使います。さらさらの精製塩に比べて旨みがあり、1人分を作る場合にわずかな差で塩味が大きく変わることもありません。

ミニマルレシピでは「ひとつまみ(三本指でしっかりつまむ)」は0.5g。思った以上にしっかりつまんだ状態です。自分のひとつまみが何gか量ってみることをおすすめします。

ミニマルレシピ「鶏もも肉のレモンハーブ煮」




レモンとハーブで蒸し煮するだけでビストロのような仕上がりに。暑い日にもさっぱりといただけます。

材料(1人分)
鶏もも肉(から揚げ用)……4~5個(120~150g)
玉ねぎ(薄切り)……1/2個
白ワイン……50ml

【A】
・レモン(輪切り)……1枚
・ローズマリー……約5cm
・水……50ml

オリーブ油……小さじ2
塩、こしょう……各適量

作り方

1. 鶏もも肉に塩ふたつまみ、こしょう少量をすり込む。

2. フライパンにオリーブ油小さじ1を熱し、1の皮目を下にして並べる。中火で両面に軽く焼き色がついたら取り出す。

3. フライパンの油をペーパータオルで吸い、残りのオリーブ油、玉ねぎを入れてしんなりするまで中火で炒める。白ワインを加えて水分が半量になるまで煮詰める。

4. 3に2を並べ、【A】を加えて蓋をし、煮立ったら弱めの中火にして火が通るまで約5分煮る。蓋を取り、火を強めて少し煮つめ、塩、こしょうで味をととのえる。
※クミンやコリアンダー、カルダモンを【A】と一緒に入れるとパンチのある味が楽しめます。

フランスの台所から学ぶ 大人のミニマルレシピ


発売即重版決定!「ミニマルレシピ」で食事はもっとラクに、楽しく
フランス人は、材料、調理方法、道具などがミニマルで、素材をシンプルに調理するのが上手。だから、食事作りに苦痛を伴いません。作り置きも献立も不要、道具はひとつあれば十分、味つけは“塩だけ”など、ヨーロッパでの修業経験から料理家として活躍している上田淳子さんならではの視点で、ミニマルレシピを紹介。この1冊あれば、レシピ不要でささっと料理が作れるようになります。

上田淳子著
1870円/世界文化社

Amazonでみる>>
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応募には、家庭画報.comの会員登録(無料)が必要です。 未登録の方は〔ご応募はこちら〕ボタンから「新規会員登録」へお進みください。 応募締め切り:2023年7月31日23:59まで 注意事項(必ずお読みください) ●当選の発表はプレゼント書籍の発送をもってかえさせていただきます。抽選結果に関するお問い合わせはお答えしかねます。 ●住所不明・長期不在等で届かなかった場合は、当選を無効とさせていただきます。 応募ボタン
表示価格は税込みです。 写真/西山航(世界文化ホールディングス)
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