いちばん最初に咲き出すのは黄色のクロッカス。続いて紫や白が咲き出す。蓼科高原にも春を告げるクロッカスが咲き始めました
長野県の蓼科高原にあるバラクラ イングリッシュ ガーデンは、1990年にオープンした日本初の本格式英国庭園。
イギリスのガーデンに魅せられたケイ山田さんが、その美しさを日本でも広く知ってもらおうと、苦労を重ねて実現した庭です。
アップで見るとさまざまな表情のクロッカスが！ 紫と白のストライプが美しい「ストライプ・ビューティー」とエレガントな紫の「リメン・ブランス」。「私の宝物はすべて庭の地面に埋めたの」。
以前、ケイ山田さんに伺ったこの言葉が今でも忘れられません。現在に至るまでの長期間、それほどまでの情熱を庭に注ぎ続けていらっしゃること、美しいくキープされた庭を訪ねるたびに感じています。
ケイさんが庭に埋めた宝物のひとつがクロッカスなのだと思います。夏には冷涼で、冬には一面雪に覆われる蓼科高原でクロッカスが咲くのは、毎年3月のお彼岸の頃です。
純白が美しい「ジャンヌ・ダーク」。クロッカスは葉が細く、花後に伸びるので、開花期には花色だけで芝生が染まって美しい。1万球に及ぶクロッカスに心が弾む
キューガーデンを模して、芝生を切り込み毎年埋め足したクロッカスは今では1万球にも及びます。
まだ枯れ色の芝生からつぼみが上がり、ふっくらとした花を咲かせる姿は本当に愛らしく、「ああ、春が来たんだ」と心が弾んできます。
クロッカスの咲く芝生ガーデンは、庭のいちばん奥にあります。満開の頃には遠くからでも芝生が紫や黄色に染まっているのがわかり、早く近づきたくて思わず小走りしてしまうほど楽しい気持ちになります。
黄花の代表品種「マンモス・イエロー」。輝くような黄色はまさに春の喜びの色。
