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【松岡修造の健康画報】人間にとって皮膚とは何なのでしょう?

2023.06.12

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松岡さんと椛島先生

表情豊かにポーズを取るお二人。取材後、椛島先生は「松岡さんのリラックスさせてくれる気遣いと話を引き出す力に感激しました」といい、満足そうに帰っていかれました。

美肌の鍵は紫外線予防とストレスを溜めないこと


松岡 読者にとって皮膚といえば、健やかな美しい肌を手に入れる、あるいは保つことへの関心が強いと思います。世の中にはそのための情報が溢れていますが、専門家である先生は何が大切だと思われますか。


椛島 いちばんは紫外線から皮膚を守ることです。日焼け止めや日傘は使ったほうがいい。それ以外は、おいしいものを食べて、運動をして、ストレスなく元気に過ごすことですね。

松岡 SPFの数値は高いほどいいのでしょうか? 僕はSPF50の日焼け止めを塗ると肌が荒れてしまうので、35のものを塗っているのですが。

椛島 概して数値は高いほどいいです。紫外線を遮る量を表しているので。SPF50でも、簡単に洗い流せるタイプなら大丈夫かもしれませんよ。1回塗れば長持ちするというものは、皮膚への刺激性が強くなる傾向があります。

松岡 ありがとうございます。ところで、先生の手はとてもきれいですが、何かされています?

椛島 していません。ただ、好きなことしかしていない人生で、ストレスがないのは肌にいいでしょうね。

「人生を映し出していると思うと、年を重ねた皮膚が尊く見えてきます」──松岡さん


松岡 ストレスフリー! 若い頃、40か国近くを一人旅されたそうですが、それも好きだから、ですね。

椛島 外国は言葉も自分の常識も通じず、苦労ばかりなのが面白いんです。

松岡 苦労が面白いとは、普通の人とは逆の感覚ですね。危険な目に遭ったこともあるんじゃないですか?

椛島 たくさんあります。でも、そうした経験を重ねると、「これは本当にやばい」といった第六感みたいなものが養われていくんです。すると、研究の現場でも、周りの意見に左右されずに、自分の感覚を信じて判断できるようになります。

僕がマラソンをするのも、楽しいからではなく、極限まで自分を追いつめて、苦しみながら走り抜くのが好きだから。松岡さんのテニスもそうじゃないですか?

松岡 全然違いますよ。人には「諦めるな!」といいながら、自分は諦めちゃうタイプですから。

椛島 そんなことはないでしょう。単身アメリカに渡られ、世界のトップレベルまでいかれたのですから。

松岡 いえいえ。自分を極限まで追いつめてゴールすると、何かが生まれるものですか?

椛島 生まれます。やりきった経験は大きな自信になります。

松岡 それはもしかして、皮膚にも通じる話でしょうか? 快適な環境で守られている皮膚より、厳しい環境にある皮膚のほうが成長する、とか。

椛島 そのとおりです。現代人にアレルギー疾患が増え続けている一因は、いきすぎた清潔志向で体が甘やかされているから。皮膚だけでなく、腸管についてもいえます。

松岡 人も皮膚もある程度鍛えたほうがいいということでしょうか。

椛島 そういう面はあると思います。手の平にマメができると、簡単にはめくれなくなるでしょう? 皮膚は環境に適応していくんですよ。

iPS細胞に続く大逆転の発見を
「皮膚の老化を抑えるメカニズムの発見を目指しています」──椛島先生


松岡 先生はご著書の中で、皮膚については、まだまだわからないことばかりだと書かれていましたね。

椛島 ほとんどわかっていません。

松岡 ということは、発見できることがたくさんあるともいえますね。

椛島 宝の山です。最近、僕は皮膚の老化を抑えるメカニズムを発見したいと思っています。

松岡 夢のような話ですね。

椛島 動物も植物もみんな老いていきますが、そのメカニズムはまだ謎ばかりです。でも、老いていくプロセスをリバースすることができるかもしれない。

山中伸弥先生のiPS細胞は、分化していく一方だと思われていた細胞が、元に戻せることを証明した大逆転の発見でした。それと同じように、老化についても大逆転のメカニズムが見つけられれば、ノーベル賞クラスの大発見になります。

松岡 先生、ぜひ見つけてください。僕も含め、世界中が待っています!

修造の健康エール

椛島先生が皮膚を“柔らかい鎧”と表現されたとき、僕はハッとしました。皮膚は体のいちばん外側で、常にいろいろなものにさらされ、ぶつかりながら、僕らを守ってくれている。笑い合えるのも、テニスができるのも、皮膚あればこそ。なのに、これまでほとんど気に留めてこなかったなと反省したのです。

先生に、これからは大切にしますとお伝えしたら、「握手するのもハグするのも、赤ちゃんをなでるのも皮膚なんですよね。大切さに気づいてくださって嬉しいです」とおっしゃってくださいました。きっと皮膚もハッピーな表情のほうが嬉しいはずなので、これからは笑顔で手の皮膚、足の皮膚、一つ一つと語り合い、いたわり、仲よくなっていこうと思います。

修造の健康エール
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松岡 修造(まつおか・しゅうぞう)
1967年東京都生まれ。1986年にプロテニス選手に。1995年のウィンブルドンでベスト8入りを果たすなど世界で活躍。現在は日本テニス協会理事兼強化本部副本部長としてジュニア選手の育成・強化とテニス界の発展に尽力する一方、テレビ朝日『報道ステーション』、フジテレビ『くいしん坊!万才』などに出演中。『修造日めくり』はシリーズ累計210万部を突破。近著に『教えて、修造先生! 心が軽くなる87のことば』。ライフワークは応援。公式インスタグラム/@shuzo_dekiru
撮影/鍋島徳恭 スタイリング/中原正登〈FOURTEEN〉(松岡さん) ヘア&メイク/大和田一美〈APREA〉(松岡さん) 取材・文/清水千佳子

『家庭画報』2023年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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