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女性の「脳卒中」発症は70歳以降がピーク。将来の健康を左右するのは今

2023.03.22

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天野惠子先生のすこやか女性外来 第11回(01)脳卒中は、日本人が要介護になる原因の第2位、死因の第4位となる怖い病気です。女性の脳梗塞や脳出血は高齢で発症することが多く重症化しやすく、女性のくも膜下出血は男性より多いなど、さまざまな性差があることをご存じでしたか?生涯、脳の血管が健康であるために、今、知っておきたい大事なお話を伺いました。

起こすと危ない。脳梗塞、脳出血、くも膜下出血
20年後、30年後の元気のために更年期から脳卒中の予防を


天野惠子(あまの・けいこ)先生
天野惠子先生

静風荘病院特別顧問、日本性差医学・医療学会理事、NPO法人性差医療情報ネットワーク理事長。1942年生まれ。1967年東京大学医学部卒業。専門は循環器内科。東京大学講師、東京水産大学(現・東京海洋大学)教授を経て、2002年千葉県立東金病院副院長兼千葉県衛生研究所所長。2009年より静風荘病院にて女性外来を開始。

女性の脳卒中には女性なりのリスクがある
「くも膜下出血は女性に多い。50歳になったら全身の健康チェックを行いリスクを洗い出しましょう」── 天野惠子先生


「脳卒中」と聞くと、後遺症が残り命にかかわる怖い病気といった印象と同時に、男性に多いイメージを持つかたも多いのではないでしょうか。しかし、必ずしもそうではなく、女性には女性なりのリスクがあることを知っておく必要があります。

脳卒中は脳の血管の障害で生じる病気の総称で、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3種類があります。

閉経前の女性の血管はエストロゲンの作用で守られているため脳梗塞や脳出血は少ないのですが、更年期以降、男女差は徐々に縮まり、高齢になると逆転することに。

高齢で発症すると当然、重症化しやすく予後が悪くなります。だからこそ50歳を過ぎた女性には、“自分の血管は自分で守る”意識と行動が必要です。

女性に多いくも膜下出血。将来の健康を左右するのは今


脳卒中の中でも、血管にできた瘤が破裂して起きるくも膜下出血は男性より女性に多く、60代以降の女性の発症率は男性を大きく上回ります。瘤ができるのを防ぐのは難しく、瘤が見つかったら破れないようにコントロールすることが重要です。

脳卒中は何よりも予防が大事。50歳になったら脳の状態も含め全身の健康診断を行い、病気のリスクを洗い出して、生活習慣を見直しましょう。更年期からの暮らし方が20年後、30年後の健康状態を左右することは明らかです。




*NPO法人性差医療情報ネットワーク「女性外来マップ」では、女性外来を開設している医療機関(2018年現在約300か所)のリストを公開。
URL:http://www.nahw.or.jp/hospital-info

*「女性外来オンライン」(天野惠子先生主宰)では、天野先生ご自身が厳選した女性の健康の回復や維持に役立つ信頼性の高い情報を発信しています。

公式サイト「女性外来オンライン」:https://joseigairai.online/

YouTube「女性外来オンラインチャンネル」はこちら>>

天野惠子先生のすこやか女性外来

1「更年期は女性の体の“変化のはじまり”」
1−1 更年期と“その後”の元気のために、体の変化を知りましょう
1−2 女性の健康の守り神・エストロゲンがゼロになったら、生活習慣で補いましょう
1−3 更年期の不調や病気予防に! 女性医療の先駆者が教える生活習慣の「基本5か条」
1−4 女性外来を訪ねて「伊豆美レディスクリニック」

2「だるさ、頭痛、冷え、動悸も。更年期の不調は全身に」
2-1 10年間、我慢するのはもったいない。自分に合う対処法を見つけましょう
2-2 更年期の症状が全身に出るのはなぜ? 訴えの多い10の不調と対処法
2-3 更年期症状の程度を知り、適切な対処法を。専門医も使う簡易テストでセルフチェック!
2-4 女性外来を訪ねて「春日クリニック」

3「不眠、イライラ、うつ、思考力低下。更年期は心も脳も不安定」
3-1 不眠、イライラ、うつ、思考力低下…。更年期のメンタルの不調を正しく知ろう
3-2 更年期のメンタルヘルスを左右する3つの物質とは。減少すると起こる不調は?
3-3 更年期のメンタルを改善するには? 症状に応じた漢方薬や生活習慣の見直しを
3-4 女性外来を訪ねて「こころとからだの杉本クリニック」

4「女性の元気を支える“骨・筋肉・血流”の三本柱」
4-1 更年期以降の人生を健やかに過ごすには、“骨・筋肉・血流”の三本柱が大切です
4-2 骨量と筋肉量は何歳からでも改善できる! まず年齢による変化を知りましょう
4-3 脳と心臓の健康を保つカギは「血流」。動脈硬化を防ぐために注意したい3つのリスク
4-4 女性外来を訪ねて「和歌山ろうさい病院 女性専門外来」

5「骨粗しょう症を予防し、“転んでも折れない骨”をつくる」
5-1 骨粗しょう症を予防するために、骨量維持は更年期女性の重要な“ミッション”!
5-2 “女性であること”が骨粗しょう症のリスク!? 骨量減少に気づくために5年に1度の骨密度検査を
5-3 骨は自分でつくるもの。骨粗しょう症を防ぐために、実践したい食事と運動とは?
5-4 女性外来を訪ねて「アットホーム表参道クリニック」

6「“高血圧なんて関係ない”は大きな間違い。今から減塩を」
6-1 自分には関係ないと思っていませんか? 更年期以降、誰にも高血圧のリスクが生じます
6-2 加齢とともに女性の血圧は3段階で変化します。自分の“高血圧リスク”を知って対策を
6-3 血圧を下げるための7か条とは? 自然に減塩できる野菜スープのレシピも
6-4 女性外来を訪ねて「山梨県立中央病院 女性専門家」

7「心筋梗塞や狭心症のリスクを高める女性の糖尿病」
7-1 女性の糖尿病は男性以上に高リスク! 更年期以降は血糖値を上げない生活を
7-2 血管に及ぼす影響は大! 女性こそ注意すべき「糖尿病」とはどんな病気?
7-3 自分の“糖尿病リスク”を知って、今から対策を! 実践したい生活習慣もご紹介
7-4 女性外来を訪ねて「ソフィア北円山クリニック」

8「女性の脂質異常症は、過剰に怖がらなくて大丈夫」
8-1 コレステロールも中性脂肪も必要な栄養素!? 性差で考える“女性の脂質異常症”
8-2 更年期以降の女性は脂質異常症になりやすい体に。コレステロールが増えても慌てないで!
8-3 コレステロールは自力でコントロール! 薬の前に生活習慣を改善しましょう
8-4 女性外来を訪ねて「順天堂大学医学部附属浦安病院 女性専用クリニック」

9「更年期から気をつけたい心臓の血管にかかわる病気」
9-1 更年期以降増え始める女性の「狭心症・心筋梗塞」。気をつけたい心臓の血管にかかわる病気
9-2 更年期以降気をつけたい「狭心症・心筋梗塞」とはどんな病気? 男性との違いも解説
9-3 狭心症・心筋梗塞の症状には性差が! 女性の症状は広範囲に及び、診断されにくい
9-4 女性外来を訪ねて「高知いちょう医院」

10「動悸は更年期以降によくある症状。心配のいらない加齢現象です」
10-1 動悸は自律神経の乱れで生じる、更年期症状の一つ
10-2 「動悸・息切れ、不整脈」は中高年女性に多く、精神的ストレスの影響も
10-3 動悸・息切れが起きたときの対処法や予防法
10-4 女性外来を訪ねて「西松園内科医院」

11「20年後、30年後の元気のために更年期から脳卒中の予防を」
11-1 くも膜下出血は女性に多い。50歳になったら全身の健康チェックを行いリスクを洗い出しましょう
11-2 脳卒中には血管が詰まるタイプと破れるタイプがある(3/29公開予定)
11-3 家族歴のある女性は特に気をつけたい「くも膜下出血」(4/5公開予定)
11-4 女性外来を訪ねて JCHO久留米総合病院 女性総合診療科「なでしこ」(4/12公開予定)

撮影/鍋島徳恭 取材・文/浅原須美

『家庭画報』2023年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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