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ダウントン・アビーのロケ城で伯爵家主催の晩餐会! おもてなしの舞台裏

2018.03.05

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豪華なテーブルセッティング


午後になるとダイニング・ルームでは、バトラー2人がテーブル・セッティングを始めます。マホガニーのテーブルやグラスに指紋がつかないよう、白手袋をはめての作業です。

ドラマ『ダウントン・アビー』では、スポード製のアンティークセットを使っていましたが、実際にハイクレア城で使用しているのはウェッジウッド製です。昔から城にあったおびただしい数の皿の中から、レディ・フィオーナ自らが気に入った絵柄を選び、ウェッジウッドに依頼してディナー・サービスを復刻して揃えたものです。

銀のナイフやフォークを順序よく並べ、準備万端となったら、伯爵夫人が最終チェックをします。完璧なテーブル・コーディネートは、古き良き時代から受け継がれる優雅な光景そのものです。




ダウントン・アビー

テーブルは伸縮する仕掛けになっていて、最多30席まで対応可能。グラスはイタリアのムラーノ島で作らせた、ハイクレア城オリジナルモデルの復刻版。

ハイクレア城では、ディナーはスープから始まるのが常です。実は、第8代カナーヴォン伯爵のジョージ・ハーバート氏は、大のスープ好き。夫婦水入らずの普段の昼食でも、なんと伯爵ご所望スープで始まる3皿のコースです。敷地内にあるコテージのモダンな台所で彼女が自ら作る愛妻料理は、栄養たっぷりで心温まるものでしょうね。



料理好きのレディ・フィオーナが昨年執筆したハイクレアの料理本。ハイクレア伝統のレシピが満載です。

今回はここまで。次回もパーティ編は続きます。伯爵夫妻がかの有名人をもてなした際のエピソードをご紹介します。次回更新は3月12日(月)予定です。

●フィオーナ・カナーヴォン伯爵夫人/ロンドン生まれ。6人姉妹の長女。 セント・アンドリューズ大学で英語とドイツ語を専攻、ロンドンで国際会計士として働く。1999年カナーヴォン伯爵と結婚。一人息子エドワードの母。ハイクレアのガイドブックをはじめハイクレアに関する数々の著書を出版、歴史家として知られる。趣味は乗馬、読書。オフィシャル・サイトはhttps://www.ladycarnarvon.com/

山形優子フットマン/Yuko Yamagata-footman

フリーライター
上智大学文学部社会学科卒業。カルフォルニア州立大学心理学科でヒューマニスティック・サイコロジーを専攻、修士課程修了(ロータリー財団奨学生)。新聞記者を経てフリーライターに。在英約30年。イギリス人男性と結婚、3人の娘の母。著書に『憧れのイングリッシュガーデンの暮らし』(エディシォンドゥパリ)、『なんでもアリの国イギリス なんでもダメの国ニッポン』(講談社文庫)他。
構成/樺澤貴子 今までの連載#ハイクレア城に暮らすを読む
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