母のタンス、娘のセンス

一色采子の「母のタンス、娘のセンス」番外編 /如月 徒然ダイアリー

2018.02.21

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春を迎える気分を、桃色を重ねて満喫


一色采子の「母のタンス、娘のセンス」
千代紙のような小花をびっしりと敷き詰めた、まるで千代紙のように愛らしい小紋は、母の妹である叔母から譲られた一枚。私が幼い頃に、このきものを着て我が家へ遊びに来る叔母は、本当に美しくて素敵で……。その頃から、「いつかは譲ってもらおう!」と目をつけていた願いが、こうして叶いました(笑)。源氏香(げんじこう)と鱗模様をリズミカルに染めた娘時代の桃色の帯を合わせて、甘い表情をとことん楽しむコーディネートです。

一色采子の「母のタンス、娘のセンス」床の間のお軸は、山口蓬春先生の立ち雛です。先生が旅立たれてから、父は師匠である蓬春先生の作品の鑑定をしておりました。このお軸は、ある日鑑定のために持ち込まれたもの。私が一目惚れをして父に頼み、そのまま我が家にお嫁入りした宝物です。


一色采子の「母のタンス、娘のセンス」大好きな掛け軸の前で、愛犬のリンゴ(左)とタンゴ(右)と記念撮影。

上巳の節句には、桃色を重ねたコーディネートがお気に入り。こちらは、上品な淡いトーンでまとめたスタイリングです。一色采子の「母のタンス、娘のセンス」双子の霰を散らした愛らしい小紋と疋田(ひった)絞りの帯は、どちらも今はなき銀座のきしやさんで誂えたもの。一刀彫りの立ち雛の帯留めは、3月10日生まれの母へ私がプレゼントしたもの。雛霰のようにも見える絞りの帯に、典雅な存在感をもたらしてくれます。

一色采子/Saiko Isshiki

女優
日本画家の故・大山忠作氏の長女として東京都に生まれる。毎日をきもので暮らしたお母様のもとで、コーディネートや着こなしのセンスを磨き、現在はファッションのアイテムを取り入れながら独自のスタイルを楽しむ。趣味の日本舞踊や三味線、長唄では名取になるほど、古典芸能への造詣も深い。現在は、福島県にある二本松市大山忠作美術館の名誉館長や二本松市の観光大使も務める。
構成・取材・文/樺澤貴子
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