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発見が遅れるとどうなる?「人間ドック」の第一人者に聞く、受診控えのリスク

2022.10.17

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【発見が遅れるとどうなる?】
病状が重症化したりより重大な病気へと進展し、治療の負担が増大する


「健診や人間ドックの受診控えによってがんが早期に発見できなくなり、進行した状態で見つかると治療の侵襲性が高くなり、体への負担も増大します」と荒瀬先生は指摘します。

例えば胃がんでは、がんを切除するのに早期で発見されると内視鏡治療で対応できますが、進行して見つかるとそれができなくなって開腹手術(腹腔鏡手術)になります。なかには増殖スピードが速く転移しやすいがんもあり、1年間の検診ブランクがあると手術できなくなることもまれにあるそうです。その場合は薬物治療が中心となり、治療期間も長期化し、それに伴って経済的負担も大きくなります。


今や2人に1人はがんに罹患するといわれており、がんを完全に予防するのは難しいといえます。「人間ドックで見つかりやすいのは、治療しやすく発症数も多いがんです。だからこそ、毎年の受診を怠らず、自覚症状がない早期の段階で見つけることが健康で長生きするための秘訣なのです」と荒瀬先生はアドバイスします。


一方、生活習慣病も油断できません。血圧、血糖、コレステロールなどの異常値やメタボリックシンドロームを放置するのは危険です。動脈硬化や糖尿病、高血圧症などの生活習慣病に進展すると虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)や脳卒中(脳梗塞、脳出血)といった命にかかわる重大な病気を発症するリスクが高まるからです。

「生活習慣病の場合は悪くなりかけているのかそうではないのかといった病態の傾向をチェックすることがとても大事です。それがわかると、薬を開始するなどリスクに応じた対策が取れるからです。病態の傾向を知るためにも、やはり毎年健診や人間ドックを受診しておくことが欠かせません」

健診・人間ドックの受診控えによる問題点


●がんが早期に発見できなくなり、進行した状態で見つかる
→治療の侵襲性が高くなる(内視鏡治療→開腹手術など)

●血圧、血糖、脂質などの上昇に気づかず、生活習慣病が進行する
→虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳卒中(脳梗塞、脳出血)に進展するリスクが高まる
自覚症状のないメタボの放置はキケンです!

〔特集〕早期発見こそ長生きの鍵

取材・文/渡辺千鶴 撮影/田中 雅、柳原久子、本誌・大見謝星斗、伏見早織
『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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