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血栓ができ、脳梗塞を引き起こす危険も。脈拍が不規則になる「心房細動」はなぜ起こる?

2022.10.14

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最も治療効果の高いカテーテルアブレーション


自覚症状があるとき、また健康診断などで心房細動が疑われたときには、24〜48時間測定するホルター心電図検査、症状が出た際の携帯型心電計による測定などが行われます。心臓の機能や異常の有無を調べるために心エコー検査(心臓超音波検査)が追加されることもあります。

心房細動の治療で最も効果が高いのは、カテーテルアブレーションです。

脚のつけ根や首の血管にカテーテル(管)を入れ、心臓まで到達させます。そして、先端の電極でどこに異常な電気信号が出ているかを調べ、その部位の周囲を高周波電流で点々と焼いて固めていき、異常な電気信号が出ないようにします。最近では、バルーン(風船)型の器具を異常な信号が出る部位に当て、そのバルーンを冷却したり、加熱したりして信号を止める治療法も始まっています。


「心房細動の持続が7日以内であれば、根治が期待できます。場合によっては2回目以降の治療も行います」。

また、左心房内の血栓ができやすい部位を閉鎖する器具を留置する治療法もあります。

カテーテルアブレーションを避けたい、あるいは体への負担が大きいと考えられる患者には薬物療法として抗不整脈薬が処方されることがあります。

徐脈には心拍数を正常に保つために心臓にペースメーカーを埋め込む治療が行われます。

脳梗塞を予防するための抗凝固薬が処方されることもよくあります。

「心房細動の治療法はどんどん進化しています。ただ、いずれの治療法にもメリットとデメリットがあります。また、心房細動の病態、生活習慣病の程度や腎機能など患者さんには個人差が大きいため、治療法も一人一人に合わせる必要があります」。

禁煙、飲酒量を減らすことなども重要です。「地域のかかりつけ医の診察を定期的に受けて、不整脈と生活習慣病をコントロールしていただくことが大切です」と副島先生は強調します。



心房細動の主な治療法


●カテーテルアブレーション
心臓内にカテーテルを入れ、異常な電気信号を発している部位や回路を焼灼したり凍結させたりする。

●抗不整脈薬
心拍数を正常に調節する薬、心房細動を停止させる薬、心房細動の発症を抑える薬がある。
※脳梗塞の予防として、血液を固まりにくくする抗凝固薬を使うことがある。



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イラスト/にれいさちこ 取材・文/小島あゆみ

『家庭画報』2022年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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