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お洒落な切り枝は冬の人気花材 落葉とともに枝が赤く変化する「シラタマミズキ」

2022.11.12

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

シラタマミズキ


シラタマミズキ
シラタマミズキの赤枝変種、サンゴミズキの12月の様子。秋から色づき始め、寒さが増すほど赤くなります。冬の凜とした景色によく似合う赤です。

■属科・タイプ:ミズキ科の落葉低木
■花期:5月〜6月 枝の観賞期:11月~翌年2月

落葉後の樹姿が冬枯れの庭の主役に!


花が終わり、葉も散ったあとの姿がこれほど注目を浴びる木もなかなかありません。学名はコルヌス・アルバ。シラタマミズキの和名で知られる低木には、晩秋から徐々に茎と枝が赤く染まり始め、すべての葉が落ちる頃には鮮烈な赤に変わる種類があります。

その鮮やかな色は、冬枯れの庭でいっそう目を引きます。地際から茎をたくさん出す株立ちの自然な樹形がとてもきれいなのですが、茎・枝すべてが赤に染まる姿は驚くほどの美しさです。

シラタマミズキの中でもとくに冬の赤が美しく出るのが、赤枝変種のサンゴミズキです。昔から生け花で冬の花材として重宝されてきたので、花屋さんでカットした枝を見かけたことがある方もいらっしゃると思います。

また、園芸品種の‘エレガンティシマ’もきれいな赤に染まる品種で、こらちは白い覆輪の葉も魅力的。どちらも初夏には小さな白花の花房をつけ、秋にはそれが小さな白い実になります。シラタマミズキのシラタマ=白玉とは、その実を指しています。

シラタマミズキは、風に揺れるような動きを感じさせる葉形もきれいで、葉、花、実、そして色づく茎と枝、と一年中姿を変えて見る者を楽しませてくれます。管理の手間もそれほどかからないとなれば、人気が上がるのも必然。観光ガーデンのみならず、個人邸でも植えているのを見かけるので、ぜひ冬の散歩コースで探してみてください。

なお、コルヌスには、冬に黄色や黒になる種類もあり、観光ガーデンではコルヌスのみで色合わせをした個性的な景色づくりをしているところもあります。

シラタマミズキ
シラタマミズキ‘エレガンティシマ’も茎と枝が赤く染まる品種。地際から茎が何本も立ち上がる株立ちの姿も魅力的。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

耐寒性は強いものの、夏の暑さが少し苦手なので、西日の当たらない場所や明るい日陰に植えつけます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。翌年以降は、新芽が出る前に緩効性肥料を施します。植えつけ時にたっぷり水やりすれば、あとは雨まかせでかまいません。花が終わったら、伸びすぎた枝を切って樹形を整えておくと、落葉後の樹姿も美しくキープできます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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