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花と実が同時になるのは、なぜ?いくつもの驚きをくれる「イチゴノキ」

2022.10.31

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

イチゴノキ


イチゴノキ
白いベル型の小さな花をたわわに咲かせるイチゴノキは、晩秋に花が楽しめる貴重な存在です。同じツツジ科のアセビやドウダンツツジによく似ていますが、花期が異なるのですぐに見分けがつきます。

■属科・タイプ:ツツジ科の常緑低木
■花期:10月下旬〜12月

花と実が同時に枝についているのは、どういうわけ?


晩秋に花が咲く。それだけでも貴重なのに、たわわに咲く小さなベル型の花の、なんとかわいらしいこと!しかも、赤や黄色の実もなっている!花と一緒に実がなるってどういうこと?

と、いくつもの驚きを提供してくれるのがイチゴノキです。真っ赤に熟すとまるでイチゴのように見える実からついた名前ですが、英名もそのままストロベリーツリー、なのですぐに覚えられます。

ただし、イチゴはバラ科に属しますが、イチゴノキはツツジ科なのでお間違えのないように。

花が咲き、その数か月後に実がなる、というのが一般的で、もちろんイチゴノキも花後に実をつけています。それなのに開花と同時に実が熟しているのは、開花後に結実した実は年を越してゆっくり大きくなり、秋になってやっと黄色になって赤く熟していくためです。

花は今咲いたものですが、実は去年の花が結実したもの、というわけです。鳥たちに食べられないで残っていれば、この時期には花と赤や黄色の実が同時に見られます。

なお、イチゴのように見える実は食用できますが、ほとんど味はしないので、観賞用として楽しんでください。また、樹高が低く収まるヒメイチゴノキも出回っています。

イチゴノキ
黄色い実は真っ赤に熟すとまるでイチゴのよう。食べられますが、あまりおいしいとはいえないので、見て楽しむだけにとどめておくのがおすすめです。(写真/PIXTA)

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

幼木のうちは耐寒性がやや弱いので、日当たりがよく、寒風が当たらない場所に植えつけます。ツツジ科の植物にしては珍しく、アルカリ性の土壌でも問題なく育ちます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。翌年以降は2月〜3月に緩効性肥料を株元に埋め込みます。イチゴノキは自然に樹形が整うので、強い剪定は必要なく、長く伸びた徒長枝や枯れ枝を取り除く程度でかまいません。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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