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野菜本来の味を引き出すソテ。塩を振るタイミングが大事です

2017.10.15

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Cookbook_Everyday_15 October

フライパンで野菜を焼き、塩とオイルだけで味つけするソテ。一見簡単そうに見えますが、シンプルというのはもっとも難しいものです。本レシピで細かいコツを覚えて、野菜本来のおいしさをしっかり引き出してあげましょう。
弱火でじっくり焼いて野菜の力だけで水分を出し、味を凝縮。野菜を順番に入れ、すべての野菜から水分が上がってきたらそこで初めて塩を振ります。輪切りにしたレモンを焼くのもポイント。オイルは仕上げに使うだけなので、油っぽくなりません。ここではなたね油を使いましたが、オリーブオイルや、ナッツ系オイルなど、お好みで。仕上げにトリュフや生ハムを合わせれば、ごちそうにもなりますよ。『「銀座レカン」高良康之シェフが教えるフレンチの基本』より。

野菜のソテ 撮影:櫻井めぐみ



【材料 2人分】
・葉玉ねぎ 1本
・にんじん(厚さ7mmの輪切り)、かぼちゃ(厚さ1.5cmのいちょう切り)、長芋(厚さ1cmの輪切り) 各4枚
・かぶ 1個
・グリーンアスパラガス 1本
・レモン(厚さ5mmの輪切り) 2枚
・なたね油、塩 各適量

【作り方】
1:葉玉ねぎは根と葉を少し落として縦半分に切り、根元の太い部分に切り込みを入れる。かぼちゃのいちょう切りは、ところどころ皮をむく。かぶはお尻のほうからナイフを入れ、皮の下の繊維と身の境目からはがす。グリーンアスパラガスは、はかまを取り、下半分をピーラーで皮をむく。ピーラーが引っかかる部分から下は固いので切り落とし、長さを半分に切る。その他の野菜も材料表のように準備する。



2:フライパンに油を引かずに、かぼちゃ、にんじんを並べて弱火にかける。表面にうっすらと水分が上がってきたら、かぶ、グリーンアスパラガスを入れる。

3:後から入れた野菜の表面にも水分が上がってツヤッとしてきたら(写真)、長芋と葉玉ねぎも入れる。こうして野菜の力だけで水分を出し、味を濃縮させる。



4:最後に入れた野菜からも水分が上がってきたら、ここで初めて、野菜のひとつひとつに塩を振る。



5:塩が野菜の水分で溶け、なじんできたら順に裏返し、もう片面にも塩を振る。野菜はひからびることなく、キュッと締まっている。

6:野菜にほぼ火が通ったら、レモンを入れて一緒に焼く(写真)。焼くことで酸っぱい部分から甘みを引き出す。



7:仕上げになたね油を回しかけ、フライパンを振って全体に絡ませる。



代々著名なシェフを輩出してきた老舗フレンチ「銀座レカン」。本書は6代目料理長・高良康之氏(2017年9月から料理長は渡邉幸司氏)による「基本のフレンチ」のレシピブックです。素材も身近なシンプルなものを用いながら、伝統に培われたフレンチの基礎をひと皿ひと皿、丁寧に作り、味付けのコツやテクニックの極意を語ります。工程写真も多数。誌上スーパーシェフレッスンという一冊でまさに保存版。

「銀座レカン」高良康之シェフが教える フレンチの基本(世界文化社) 高良康之(著) 定価:本体1,800円+税

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