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オレンジ色からピンクや黄色に変わる“七変化”。散歩道で探してみたい「ランタナ」

2022.07.30

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ランタナ


ランタナ

七変化の和名のように、ひと株にこんなにさまざまな花色が咲いて華やか。暑い夏のさなかでもランタナは花を楽しめます。

■属科・タイプ:クマツヅラ科の常緑低木

■花期:5月〜10月

ひと株に咲く花色の多さはまさに「七変化」


初夏の頃から咲き始め、夏の間ずっとかわいらしい花房を楽しませてくれる低木がランタナです。熱帯アメリカ原産で、ビビッドなオレンジ色の花は咲き進むとピンクや黄色に変わることからシチヘンゲ(七変化)という和名もつけられています。その暖色系が入り混じって咲くさまは本当に愛らしく、つい立ち止まって見入ってしまいます。耐暑性が強く、初夏〜秋まで長く花が楽しめるため、家の外周りの植栽などにもよく利用され、散歩の途中で見かける機会も多くあります。

さて、ランタナについてネットなどで調べると「植えてはいけない」というリストによく含まれています。ランタナは生育力が旺盛で、そばに植えている植物まで駆逐して成長するため、というのが理由のようです。たしかに原産地の熱帯アメリカではそのような事態が起こるほど生育するようですが、日本の温暖地、暖地ではそこまで旺盛な生育力ではないと思います。小さな苗で入手したランタナが早い期間で成長するのはうれしいことであり、その後も庭できちんと管理をすれば、決して「植えてはいけない」植物ではないと個人的には考えています。

ランタナ

夏に伸びすぎている枝をカット。花器に挿してアレンジを楽しみたいほどかわいらしい!

また、耐寒性が弱いため、日本の寒冷地では低木でありながら越冬できず、一年草の扱いをする地域もあります。酷暑の中でも花を咲かせ続ける植物は貴重な存在なので、大きくなりすぎたら剪定を行うなど、上手に管理することで、かわいらしい花を楽しみ続けてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

明るい日陰でも育ちますが、日照のよい場所のほうが花がたくさん咲き、株もコンパクトにまとまります。春から夏の生育期間中、枝が茂りすぎたら、伸びているものを切り落とします。大きくなりすぎた場合は、冬の間に株元から15cmくらい残して強剪定してもかまいません。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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